五所川原立佞武多(青森県)、経済効果30億円 前年度比10億円超増加
五所川原立佞武多(たちねぷた)運営委員会(大会長・山崎淳一五所川原商工会議所会頭)は25日、今夏開催された五所川原立佞武多の経済波及効果が約30億6562万円に上ると明らかにした。前年度より約10億3500万円増加。新型コロナウイルス禍が落ち着き、観光客が増えたことなどが要因とみられる。同日、青森県五所川原市内で非公開で行われた同運営委役員会で報告した。経済波及効果は期間中(8月4~8日)の入り込み客数計29万4千人と、観光庁発表の観光客の消費単価などを基に独自に試算した。 観光客が市内で支出した宿泊費や交通費などの観光消費額に伴う経済波及効果は約29億6028万円。ねぶたの組み立て、仮設小屋設置など開催経費に対する経済波及効果は約1億533万円となった。 同運営委実行委員会の菊地郁也実行委員(五所川原商議所専務理事)は「コロナが収束し旅行者の行動が活発化しているのだろう」と話した。 祭りには例年、同市の観光施設「立佞武多の館」で制作した新作の大型立佞武多が運行される。大規模改修工事に伴い同施設は来年度休館するため新作の制作が困難で、来夏の祭りでは新作がない状態で運行されることになる。 菊地実行委員は祭りへの影響は見通せない-としたが「インバウンド(訪日客)を含む観光客は今後もさらに増えるはず。受け入れ態勢をしっかり整えたい」と語った。