ヤクルト・奥川、980日ぶりの白星に涙止まらず…「たくさんのファンの方に温かいご声援をいただいて、本当にうれしかった」
● オリックス 3 - 5 ヤクルト ○ <1回戦・京セラD大阪> ヤクルトの奥川恭伸投手(23)が14日、敵地・京セラD大阪でのオリックス戦に先発登板。5回7安打1失点の好投で、2021年10月8日阪神戦(神宮)以来となる白星を手にした。 右肘痛など度重なるケガに苦しみ、2022年3月29日の巨人戦(神宮)以来の一軍登板となった奥川。その立ち上がり、1番・廣岡に右中間への大飛球を許したが、右翼・丸山和が好捕し最初のアウトを奪った。その後、一塁・オスナの失策などで二死三塁としたが、4番・西川を二ゴロに仕留め無失点スタート。2回は3安打を集中されたものの要所を締めゼロを刻んだ。 4点リードで迎えた3回は一死から連打を許したが、西川をスライダーで空振り三振に仕留めるなど後続をピシャリ。4回は7番・杉本に左中間席へのソロ本塁打を浴びたものの、5回はこの試合初めての3者凡退で勝利投手の権利を得た。 奥川は5回79球、7安打1失点、3奪三振無四球の内容で降板。救援陣は7回に2点を奪われたものの、1点リードの8回以降は木澤、抑えの田口が1イニングずつ無失点。奥川は2021年10月8日阪神戦(神宮)以来、980日ぶりの勝利投手となった。 ヤクルト打線は初回、4番・村上が中前適時適時打を放ち先制。3回は9番・武岡、2番・丸山和の安打などで一死一、三塁とし、3番・長岡の二ゴロが併殺崩れとなる間に2点目を加えた。なおも二死一、二塁と好機は続き、5番・サンタナが右翼フェンス直撃の2点適時二塁打を放ち4-0。1点差に迫られた9回は7番・オスナが9号ソロを左翼席へ運び貴重な1点を加えた。 ヒーローインタビューに応じた奥川は「本当に長いこと、ファンのみなさんにはたくさん期待してもらっている中で、すごい長い時間、待たしてしまったので、今日勝つことができてうれしい気持ちです」と安堵の表情。ケガに苦しんだ時期の心境を問われると、「久しぶりだったので緊張しましたし、この2年という期間の中で…」と話し出すと、溢れる涙を抑えきれなかった。 ファンの暖かい拍手が鳴りやまぬ中、「今日も本当に、たくさんのファンの方に温かいご声援をいただいて、本当にうれしかったです…」と、声を震わせながら感謝の言葉を連ねた背番号18。チームメイトの援護についても「点数も取ってくれて、守備でも助けてもらいました。これからも勝ちに向かって腕を振り続けたいと思います。応援よろしくお願いします」と、最後は晴れやかな笑顔でファンに手を振った。
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