川勝氏を笑えない「失言を繰り返す人たち」の3大落とし穴
4月3日、静岡県の川勝平太知事が会見を開き、前日に突然、辞意表明した理由などを語り、その発言が再び物議を醸しています。 事の発端は1日に行われた静岡県庁入庁式での新人職員への訓示。川勝知事の「静岡県の県庁というのは別の言葉で言うとシンクタンクです。毎日毎日、野菜を売ったり、あるいは牛の世話をしたり、あるいは物を作ったりとかいうことと違ってですね、基本的にみなさま方は頭脳・知性が高い方たちです。ですからそれを磨く必要がありますね」などの発言は、すぐに「職業差別だ」という批判が殺到しました。
これを受けた川勝知事は2日に突然、辞意を表明。しかし、辞任の理由を話さず、記者たちの呼びかけを振り切って立ち去ったことで批判はさらに過熱しました。そして3日に会見を開いたのですが、発言を謝罪したものの、辞任の主な理由に「リニア問題が大きな区切りを迎え、仕事が一段落したこと」をあげたほか、「発言は撤回しないか」と聞かれてうなずき、「私の心も傷ついている」と語るなどの言動に疑問の声があがっています。
■地域、主張、容姿などにおける偏見 ただ川勝知事の失言は今回だけではありません。2009年の初当選から4期15年の任期中、その発言が何度も物議を醸してきました。 「(県と静岡市、浜松市との首長サミットで)静岡市は政令市の失敗事例」 「(知事の計画に賛同しない県議らに)やくざもいる。ごろつきがいる」 「(女子大学生に対して)顔のきれいな子は賢いことを言わないときれいに見えない」 「(選挙の応援演説で声を張り上げて)あちら(御殿場市)はコシヒカリしかない! ただメシだけ食ってそれで農業だと思っている!」
「磐田は文化が高い。浜松よりもともと高かった」 「(サッカー強豪校の)藤枝東はサッカーするためにやってきている。学校もボールを蹴ることが一番重要なことなんですよ。勉強よりも何よりも」 これらの発言をするたびに、何度となく撤回し、「生まれ変わる」などと誓ってきたにもかかわらず、今回も繰り返してしまいました。誰がどう見ても辞職は妥当であり、「自分は川勝知事のような失言をしない」と片付けてしまいがちですが、程度の差こそあれ決して他人事ではありません。