ネタニヤフ首相も「終わりの始まり」 ハマスに対する発言に青山繁晴議員が言及
2つの主権国家をつくるべき
青山)最終的には自治政府ではなく、パレスチナ人の主権国家とイスラエルという主権国家を共存させるしかありません。先日、ノルウェーのストーレ首相が訪日され、朝食会で話す機会がありました。オスロ合意の失敗はイスラエルが全体を持っており、そのなかに自治区をつくったからこのような悲劇が起きているので、私は「2つの主権国家をつくるべきだ」と言い、基本的には「そうですよね」という話になりました。これは強硬路線のネタニヤフ首相にはできない話です。 飯田)入植地を増やして、パレスチナを圧迫するだけですからね。 青山)(オスロ)合意の破壊ですよね。本当の問題はガザよりも、ヨルダン川西岸地区の方で、もっとすさまじい事態も起きているわけです。かつてのユダヤの人々のように、パレスチナ人を世界中に散らせるわけにはいきません。数千年経っているわけですからね。2つの主権国家をつくるしかない。そのときは、イランと日本との信頼関係も活かせるはずだということを言いました。
ネタニヤフ政権が強硬派になる理由
須田)なぜネタニヤフ政権が強硬派になるかと言うと、小党乱立で、宗教右派と言われている過激派を入れ込んでしまったからなのです。彼らはパレスチナの存在そのものを認めず、「すべてがイスラエルだ」と主張する人たちであり、それが政権内にいる以上、決着には結びつかないのではないでしょうか。現状では無理ですね。 青山)須田さんの言う通りで、実際にエルサレムへ行くと空かずの門が未だにあり、「救世主が来たら開ける」と言うのです。私は「キリストが2000年前に来たではないか」と言いましたが、ユダヤ教からすれば、キリスト教は新興宗教なのです。宗教が果たして人間を救うのか。ずっと血が流れていますので、複雑な気持ちになります。