「子どもが迷う場面」想定して一緒にルール作りを 留守番デビューの注意点
子どもが戸惑うケースはいろいろ
――子どもが迷う場面とはどういう場面でしょうか。 例えば、訪問者が何度もやってきたり、知人や宅配業者を装ったりするケース。また、電話が何度もしつこくかかってくるケースなどが考えられます。一度だけなら「ダメ」という言葉が効果を発揮したとしても、何度も繰り返しアプローチされることで、迷いが生じてしまうかもしれません。また、友達と遊びに行きたくなった時にどうしたらいいのか、あるいは友達が遊びに来た時にどうしたらいいのか、など戸惑うケースはいろいろあると思います。 ――具体的に効果がありそうなルールとはどのようなものでしょうか? 荷物の配達などを子どもに受け取らせるのは基本的に避けたほうが良いでしょう。インターホンで対応する場合も、子どもだけしかいないことを悟られないように「お母さんは今手が離せないので、後で来てください」と答える練習をしておくこともよいでしょう。電話も同様、基本的には出なくてもいいように転送機能や留守番電話機能などを使うとよいでしょう。やむを得ず出る場合も、留守番電話になって相手が名乗った段階で初めて出るという練習などをしておくといいと思います。もし判断に迷ったときは、親に連絡できるように携帯電話の番号などを分かりやすいところに書いておくこともいいと思います。ただ、その時に選択肢が一つだけだと、つながらなかった時にパニックになってしまうので、複数の連絡先を用意しておきましょう。 また、危ない場面としては、家に入る時があります。鍵は人目につかないように持つこと、家に入るときは周囲に不審な人がいないかどうか確認すること、家に入るときは室内に誰もいなくても「ただいま」と大きな声をかけること、家に入ったらすぐに鍵をかけることを心がけましょう。これも事前に練習しておくことが望ましいと思います。 また、スマートフォンなどを持っている場合は、SNSなどでの情報発信の仕方にも気を配る必要があります。子どもが安易に一人で留守番中であることを発信したりしないように、危険性を伝えておくことも大事です。 親の不在時に火災が発生したケースもあるので、ライターやマッチなどは手の届かないところにしまったり、ガスの元栓を閉めていくことなども徹底しましょう。