地球上に7000種以上…でも研究者は世界で数人!?謎だらけの“発光生物”に魅せられた大学生
発光生物はどこにでもいる!?大学のキャンパスで見つけたのは
南條さんは4年間、日本各地で生き物を採集しては光るかどうか確認してきました。 南條さん: 「ほんとにどこでもいて。ちょっと土が出てて陽が当たらないような、苔が生えてるようなところがいいですね」 …どこにでもいて?その言葉を裏付けるようにこの日、発光生物を探していたのは…なんとキャンパス。 南條さん: 「大学内に普通にいる、光るミミズを探しに行きます」
“ホタルミミズ” 日本各地に生息していて体長は3~4センチほどと小さく、寒い時期に発見されることが多いそうです。 南條さん: 「こういう感じに黄緑色に光ります」 記者: 「これ体じゃないですよね?」 南條さん: 「光る粘液を出すんです」 外部から刺激を受けると黄緑色に光る粘液を出します。 ただ、何のために発光するのかは分かっていません。 南條さん: 「盛り上がってるフンの山がタワーみたいになってることがあって。その下にいる可能性が高いので、 少しスコップで掘ると見つかるかもしれないです」
実は南條さん、3年前に愛媛県内で初めてホタルミミズを確認したんです。発見場所は、理学部のゴミ倉庫の前。 南條さん: 「めちゃくちゃテンション上がって、でも光るまで分からないじゃないですか、ホタルミミズか。ちゃんと家に持って帰って、カーテンを閉めて暗くして、つついたら光ったのですごい嬉しかったですね」 南條さん、発光生物に魅せられたきっかけは?? 南條さん: 「当時僕高校生だったんですけど、特に大学でやりたいこととか決まってなくて、その1冊の本をきっかけにこれだ!面白い!と思って研究を志しました」
役に立つかどうか 分からないからこそ面白い
オワンクラゲから「GFP」というたんぱく質を分離して紫外線を当てると緑色に光ることを発見し、2008年にノーベル化学賞を受賞した海洋生物学者・下村脩さんの研究を知ったことがきっかけです。 GFPを使ってアルツハイマー病にかかった脳の神経細胞が壊れる過程を観察できるなど、いまや医学や生物学の研究に欠かせないものとなっています。 南條さん: 「新しい発光生物を見つけたいですよね。例えばオワンクラゲも、光ることが知られていたから研究できたんですよね。新発見をすることで人類の知恵の輪が広がって。広がったことによっていろんな活動が見えてくるので、すぐ役に立つかどうかは分からない。役に立つかどうか 分からないからこそ面白い」