玉川徹氏、逮捕された鹿児島県警元幹部「隠蔽告発」に「その通りなら警察の信頼は地に落ちる」
元テレビ朝日社員の玉川徹氏は7日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)に出演し、不祥事が相次いでいる鹿児島県警で、警察情報を漏えいした疑いで逮捕された元幹部が、県警トップ、野川明輝本部長の「隠蔽(いんぺい)」行為を指摘したことについて、元幹部の対応にいくつかの疑問を示した。 職務で知った秘密を退職後にメディア関係者に漏らしたとして逮捕された、前鹿児島県警生活安全部長の本田尚志容疑者(60)は5日の勾留理由開示の際、「県警職員の犯罪行為を隠蔽しようとしたことが、どうしても許せなかった」などと指摘。野川本部長は6日、県警本部で報道陣の取材に応じた際「事件捜査の中で必要な確認を行う」と述べたが、「隠蔽」と指摘されたことについては否定も肯定もしなかった。 玉川氏は「(本田容疑者の)告発の通りなら、警察の信頼は地に落ちる」と指摘。「警察は犯罪者を見つけ出して処罰することで治安を守る働きをする組織。身内は例外ということになれば、信じられなくなる」とした上で「(告発内容が)本当かどうかは、追及していかないといけない」とも述べた。 一方で「疑問がいくつかある」と述べ、本田容疑者が逮捕された経緯を念頭に「なぜこれが発覚したのかは分からない。本田容疑者が記者に文書を渡したというが、記者側は情報源を絶対的に秘匿する。どこからその話が漏れたのか、今のところ分からない」と指摘した。 本田容疑者の行動に対しても「なぜこういう手法を取ったのか。当然、警察のプロだから内部情報を漏らすことをすると、警察本体組織からこういう形で逮捕されることは想定できたと思う」とした上で「今年3月に定年となったそうだが(生活安全部長という)幹部の段階で公にしていれば、内部情報は伏せる形で『こういう疑惑があって私は見聞きしている』と公にすればもっと大きな問題になる。逮捕されることもなく、問題は大きくなった可能性がある」と述べた。 6日に会見した警察庁の露木康浩長官は、本田容疑者が漏えいしたとされる情報の内容について、ストーカー規制法違反事件の被害女性の氏名と県警の他の部長の氏名、住所、電話番号などだったと明らかにしている。