「珠洲の力に」がれき撤去 災害ボランティア始動
●市長歓迎、飯田町に14人 能登半島地震で大きな被害を受けた珠洲市で3日、石川県に事前登録した災害ボランティアの受け入れが始まった。市災害ボランティアセンターで出迎えた泉谷満寿裕市長は「皆さんが市民を前に向かせる力になる」と歓迎。飯田町では、県内外から集まった14人が家財の運び出しや崩れた瓦や壁を撤去する作業に汗を流した。 【写真】外れた木製の扉を運び出すボランティア=3日午前11時20分、中能登町金丸 珠洲市では地震と津波により、5500軒を超える家屋が被害を受けたが、道路や水道などのインフラにも大きなダメージが残ったため、ある程度立ち直るまで受け入れができない状態だった。 ボランティアは午前6時45分に金沢駅をバスで出発し、同10時50分に珠洲市に到着した。活動拠点となる同センターで手袋、バケツなどの道具を受け取って軽トラックに乗せ、飯田町内の一般住宅でがれきやごみの撤去を行った。 滋賀県竜王町から訪れた古澤太晟さん(26)は友人が石川県に住んでおり「何か力になりたくて応募した」と話す。バスの車窓から被災地の様子を見て「多くの建物が壊れていてショックだった。なんと言っていいか分からない」と語った。 市災害ボランティアセンターを運営する市社会福祉協議会によると、これから1週間、毎日10人程度の災害ボランティアが珠洲市で活動する。以降は片付けの依頼者の数やインフラの回復に合わせ、人数を増やしていくことにしている。 県へのボランティア登録は2日時点で2万人に達した。輪島市では10日からボランティアを受け入れる予定。