金銭トラブルの裁判で、自らも証人として法廷に立ったaikoだが……

トップアーティストが相次いで金銭トラブルに巻き込まれている――。 歌手のaikoは６月18日、東京地裁で行われた裁判に証人出廷した。 【写真あり】aiko　スーパーでも目立つ「個性的なファッション」が放つ圧倒的な存在感 個人事務所の元取締役・千葉篤史被告が、ツアーの販売グッズを本来より高い代金で知人の会社から仕入れ、差額分をキックバックした会社法違反（特別背任）の罪に問われた。同被告はaikoの“育ての親”として知られ、彼女は法廷で 「（千葉被告に）洗脳されていた」 と衝撃告白した。 「aikoさんは千葉被告から『経営が苦しい』と言われ、計４億6000万円もの大金を事務所に貸したこともあった。その時点で不信感を抱いていたが、事務所の収支を教えてもらえず、言われるがまま差し出してしまった」 とは傍聴した全国紙記者。また、国民的ロックバンド『Mr.Children』も週刊文春で所属事務所による４億円の“裏金疑惑”が報じられた。 記事によるとミスチルの所属事務所である『エンジン』とその関連会社である『クラッチ』が、ミスチルのコンサートでの製作費を水増し請求し、約４億円もの裏金作りを行っていたという。 同誌ではさらに’18年のアリーナツアー『重力と呼吸』のチケットが前年のツアーに比べ540円増額していたことに触れ、これらも裏金作りにつながっていたと指摘している。 一連の報道を受け、『エンジン』は公式サイト上で声明を発表。 《本記事で書かれているような、コンサート収益についての不正行為は一切ございません》 と否定した上で、チケット代の値上げに関しても 《物価、人件費等の高騰などの社会情勢を考慮しながらも、ファンの方々の負担が大きくならぬよう細心の配慮をし、メンバー、スタッフ間において誠実に、慎重に協議を重ねて決定しているものであり、不当な利益を得るための値上げであるといった事実は断じてございません》 と主張している。文末には 『株式会社エンジン　Mr.Children』 と連名で表記されている。音楽関係者の話。 「連名ということは、ミスチルも同意の上で出した公式見解ということ。ボーカルの桜井和寿さんをはじめ、メンバーは会社の疑惑について一切知らなかったそうです」 同じく国民的バンドの『ウルフルズ』トータス松本も文春で金銭トラブルが報じられた。 こちらは本業ではなく、松本が代表取締役を務めるアパレル会社『株式会社アサクラ』が震源地。同社がコロナ雇調金を不正に国に申請していたという。同社は松本の義理の父が創業した会社で、松本は頼まれて役員職に就いていた。 「カタチ上は代表取締役ですが、松本さんは名前を貸していただけで経営にはノータッチ。文春で初めて不正請求を知り、即座に辞任しています」（スポーツ紙芸能担当デスク） 松本の所属事務所は 「トータス松本も重く受け止め、責任を痛感しており、信頼回復に努めてまいります」 と謝罪している。 aiko、ミスチル、トータス松本……なぜ金銭トラブルが起きてしまうのか？ 古参レコード会社の関係者は 「良くも悪くもアーティストなんですよ。本分は楽曲制作やライブであって、会社の経営まで細かくチェックする人はほとんどいません。 個人事務所というのも良くなかった。特定の人物だけがおカネの管理をするため、悪事が露見しにくい。これが大手プロダクションだったら、結果は違ったでしょうね」 と話す。 aikoが４億円以上を工面できたように、ヒット歌手ともなれば莫大なおカネが動く。それを目の当たりにすると、人は信頼関係を超えて悪事に手を染めてしまうという。 「同じようなキックバック案件や、事務所のカネを持ち逃げしたなんて話は、表沙汰になっていないだけでよく聞きますよ。有名になればなるほど有象無象が近づいてくる。今回の件は氷山の一角でしょうね」（同・レコード会社関係者） エンタメ業界の“闇”といったところか……。