「永住のための経営ビザ取得方法」から「日本の寺の買い方」まで…中国SNSで拡散されるヤバすぎる日本攻略術
永住権も視野に入れて
〈日本の運転免許試験場では簡単な試験を受けるだけで、中国の運転免許証を国際免許証に切り替えられます。これで100ヵ国以上で運転できるようになりますよ!〉 【写真】文在寅の「引退後の姿」がヤバすぎる…衝撃ショットを見る! 今年10月、東京・府中の運転免許試験場に中国人の若者が長蛇の列を作る騒動が起きた。きっかけは、中国のSNSに「日本で国際免許を簡単に取れます」という動画が次々に投稿されたことだ。 日本では、その他の国に比べると外国人が国際免許を取得しやすい仕組みになっている。その「穴」を突き、取得方法を詳細に説明した動画が中国大陸で拡散され、若者たちが日本に大挙して押し寄せた、というわけだ。 この現象は日本のメディアにも取り上げられたが、実は、中国のSNSでは免許証のみならず、日本の不動産やタワマンを購入するための方法から、はては宗教法人の取得方法まで……日本から漏れしたたる甘い汁を吸うための数々の「攻略法」が飛び交っているのだ。 舞台となるのは、動画や画像を簡単に投稿・共有できる中華系SNS「小紅書」。一部で「赤いインスタグラム」と呼ばれるこのアプリの中でいま、特に人気を集めているのが、日本の経営管理ビザ取得に関する情報だ。
日本へ脱出を図る中国人たち
このビザを取得すれば、本人はもちろん家族で日本への移住が可能になるというメリットがあるうえ、更新し続ければ日本への永住権を得ることもできる。「不景気で自由の少ない中国から、日本に永住したいと思う中国人富裕層が急増している。彼らが情報収集のために利用するのが、小紅書なんです」と明かすのは、大阪で中国人を対象にビザの手続きを行っている行政書士だ。 「私のところに来る経営管理ビザに関する問い合わせも、9割が『小紅書でこんな情報を見た。私も取りたい』という人たちになっています。 なかにはガセネタを流したり、フォローしたユーザーに別の商品や情報を売りつける悪質アカウントもありますが、上海にある投資会社は、小紅書を通じて連絡してきたユーザーに、有償で経営管理ビザ申請書の書き方や取得方法を教えるサービスを展開するなど、活況を呈しています」 実際に小紅書で「日本 経営管理ビザ」と検索すると、驚くほど多くの「取得方法解説動画」が出現する。なかには「経営管理ビザを維持するには年間約600万円かかるが、私の場合は……」と、何にいくら払えば経営管理ビザが維持できるかを詳説している動画も。日本での起業を目指す人が増えるのは悪いことではないが、一緒に移り住む家族も含め、この国の受け入れ態勢は万全だろうか……と不安にもなる。 後編記事『「寺の購入」から「ソックリ商品」の購入、そして日ごろの買い物も…日本を攻略する中国人の驚きのSNS活用術』へ続く 「週刊現代」2024年12月7・14日合併号より
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