インド版『ゲーム・オブ・スローンズ』愛憎と陰謀が渦巻く宮廷ドラマ、2部作連続公開決定
1950年代に発表された小説が、70年もの時を経て映像化され、2022年インド国内興行収入第3位となる大ヒットを記録した映画『Ponniyin Selvan Part One』が、『PS1 黄金の河』の邦題で5月17日より、『Ponniyin Selvan Part Two』が『PS2 大いなる船出』の邦題で6月14日より新宿ピカデリーほか全国で公開されることが決定した。インド版『ゲーム・オブ・スローンズ』と話題を呼んだ、愛憎と権謀術数渦巻く宮廷ドラマ。「バーフバリ」シリーズ、『RRR』にハマった人におすすめだ。 【画像】密使に選ばれた騎士・デーヴァンは陽気な性格らしい 原作『Ponniyin Selvan(ポンニ河の息子)』は、10世紀、インド南部:タミル地方に実在したチョーラ王朝の宮廷を舞台にした愛憎と陰謀、国の存亡をかけた戦いの物語。一大ベストセラーとなったこの小説は、70年もの間、幾度も映画化が試みられてきたが、その壮大なスケールから難航を極めてきた。それが昨今の撮影技術の進化やインド映画界の大作主義を背景に、2部作に及ぶ一大映像絵巻として世に放たれた。 後にチョーラ王朝の黄金期をもたらすラージャラージャ1世の若き日を描く原作の前編となる『PS1 黄金の河』では、さまざまな登場人物の交錯する思惑と、複雑な関係が、絢爛豪華な舞踊、壮大なスケールの戦闘など圧倒的な映像美と共に描かれる。後編『PS2 大いなる船出』では、各キャラクターの数奇な運命の行方が神話的に描かれる。 その名前で観客が殺到する監督となったマニラトナム監督のもと、日本でも公開された『ミモラ-心のままに-』(1999年)、『ロボット』(2010年)など数々の作品で“ボリウッドの女王”と称されるアイシュワリヤー・ラーイ、『囚人ディリ』(2019年)でハードなアクションを披露したカールティなど、南インドを代表するキャストが出演している。 ■ストーリー 10世紀、南インドで繁栄を極めるチョーラ王朝。しかし王が病に伏し、臣下たちはその息子ではなく、従弟を次期国王として擁立することを画策する。2人の王子が領土拡張のためそれぞれ北方と南方で戦いを繰り広げる中、父と共に都に残る聡明な王女。遠く離れた3人だが、不穏な動きを察知し、共にこれに対抗すべく密使を送り出す。密使に選ばれた若く陽気な騎士・デーヴァンの壮大な旅が始まった…。