納得できる県民いるのか…相次ぐ現職警官の逮捕は「コロナで人間関係が希薄になったのが一因」 鹿児島県警トップ、県議会で答弁
鹿児島県警の警察官が相次いで逮捕された事態を巡り、野川明輝本部長は30日、一因として「新型コロナウイルス禍など社会情勢の変化を受けて人間関係が希薄になった。非違事案の兆しを組織として把握できなかった」などと説明した。同日の県議会本会議で、自民党の角野毅議員(鹿屋市・垂水市区)の代表質問に答えた。 【関連】「警察は何をやっているんだ」 現職警官の逮捕相次ぐ鹿児島県警に怒りや批判…「県民に寄り添った対応に努める」と言うが、情報漏えい被害者への謝罪は原則「電話」
計304人分の個人情報が漏えいした事件への対応を問われた野川本部長は「(逮捕された元巡査長が)業務を円滑に進め、組織での評価を高める目的で情報漏えいした」とし、従来の公表内容を繰り返すにとどめた。その上で「適正な業務評価で勤務意欲を高め、帰属意識の醸成を図る。その根幹となる良好な人間関係の構築に取り組むことこそ、抜本的な再発防止策になる」と強調した。 角野議員は「組織の根幹に関わる極めて重大で由々しき事態だ。多くの疑問が残り、野川本部長の答弁に納得できる県民は本当に少ない」と指弾した。 同日は県民連合の湯浅慎太郎議員(姶良市区)も代表質問し、「県警の信頼は地に落ちたと言わざるを得ない状況だ」と言及。県警を管理する県公安委員会の増田吉彦委員長に見解を求めた。増田委員長は「極めて深刻な状況だと受け止めている」とした上で「野川本部長に対し、警察に期待される役割を改めて認識し、失墜した信頼の回復に全力で取り組むよう要請した」と明らかにした。
南日本新聞 | 鹿児島
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