幸紀(上杉柊平)と天使(西村拓哉)「ワンルームエンジェル」第4話より

上杉柊平と西村拓哉(Lil かんさい)がW主演を務めるドラマ「ワンルームエンジェル」の第4話が11月9日にMBSドラマシャワー枠(毎週木曜深夜1:29-1:59ほか、MBSほか、Huluでも配信)で放送された。自分の過去を知ってショックを受ける天使(西村)と彼を慰めようとバックハグする幸紀(上杉)の姿に涙が溢れる。SNSでも「後半ずっと大号泣」「なんか涙止まらん」「予想を上回る良さ。もはや短編映画を観ている感覚」とコメントが寄せられた。(以下、作品のネタバレを含みます) 【写真】天使(西村拓哉)に触れる幸紀(上杉柊平) ■泣ける…話題作「ワンルームエンジェル」 原作ははらだが手掛ける、感涙必至の同名コミック。人生投げやりなヤカラ男と記憶喪失中の生意気すぎる天使の不思議なシェアライフを描く。衝撃的なストーリー展開と心をえぐる心理描写で多くのファンを抱えるはらだが、“史上最も優しい物語”として同作を送り出し、「嗚咽するほど泣いた」「何度読んでも涙が止まらない」と幅広い層に支持されている。「このマンガがすごい！」2020 オンナ編13位受賞ほか、数々の賞を受賞し話題となった。 本ドラマでヤカラ男・幸紀役を務めるのは、ドラマ「18／40～ふたりなら夢も恋も～」(TBS系)ほか、大河ドラマ「麒麟がくる」(2020～2021年、NHK総合)、連続テレビ小説「とと姉ちゃん」(2016年、NHK総合)、映画「夜が明けたら、いちばんに君に会いに行く」などの作品で話題を集め、圧倒的な存在感と芝居力で魅了し続ける上杉。 Lil かんさいのビジュアル担当として、儚げな美貌とトーク力で人気を集め、ドラマ「なれの果ての僕ら」(テレビ東京系ほか)など俳優としても活躍の幅を広げる西村が天使を演じる。また、田中洸希、おいでやす小田、長谷川京子らが共演し、監督は枝優花が務める。 ■2人は自殺した男子学生の父親の家へと向かう 惰性で毎日を送っていたコンビニ店員の幸紀は、うっかりチンピラに刺され瀕死(ひんし)になった折、遠のく意識のなかで、真っ白い羽の美しい“天使”を見る。お迎えかと思いきや、その後すっかり完治して帰宅すると、そこにはあの時の天使がふてぶてしい態度で居座っていた。記憶がなく腹も減ったという天使を不憫に思った幸紀は、仕方なく家に置くことにする。 幸紀と出会った路地裏で、男子学生が飛び降り自殺をしたというニュースを見つけた天使。はやる気持ちを抑えながら、幸紀の元バイト先のコンビニに聞き込みへ行くが、店長(おいでやす小田)はもちろん、誰にも天使の姿は見えていないようだった。幸紀は、困惑して閉じこもってしまった天使を連れ出し、自殺した男子学生の父親・高科さん(小松和重)の家へと向かう。 高科さんの家を訪ねてあいさつをした幸紀。天使と共にいるが、やはり高科さんの目に天使の姿は見えていないようだった。幸紀は「あの、聞きたいことが」と切り出し、高科さんは息子への思いを話してくれた。 ■天使「ありがたいってことですよ。あなたの存在が」 帰り道、2人がとぼとぼ歩いていると、天使は「やっぱり僕は自殺した学生の残留思念のようです」と他人事のように言い、「高科さんが悲しんでる姿を見ると、すごーく悲しいのでやっぱり僕はあの人の家族だったんでしょうね」と続け、空を見上げる。 幸紀が天使の頭に手をやり下を向かせ、羽が足元にハラハラと落ちるのが見える。天使は「ああ、もう、そんなに心配しなくても大丈夫ですって」と幸紀の手を払う。 「まあ、正直しんどいです。しんどいですが、流れ込んでくるあなたの気持ちのせいで落ち込んでる暇がないです」と天使が言うと、「そっか、すまん」と謝る幸紀。天使が「ありがたいってことですよ。幸紀さん、あなたの存在が」と言い、幸紀はそっと天使をバックハグするのだった。 ショックを受けている天使の姿と、天使を慰めようとする幸紀の姿を見ると胸が詰まる思いがして、涙が溢れてくる。SNSでも「後半ずっと大号泣」「なんか涙止まらん」「予想を上回る良さ。もはや短編映画を観ている感覚」とコメントが寄せられた。 ◆構成・文＝牧島史佳