「文化や宗教の違いを尊重して」ビーチバレーの女子エジプト代表選手が主張 フランスの“禁止令”に反発【パリ五輪】
パリ五輪女子ビーチバレーのエジプト代表選手が、フランス国内のスポーツ界でヒジャブ着用禁止令が定められたことに反発した。 【画像】エアコンなしの質素なデザイン? パリ五輪選手村の全容をチェック 1次リーグA組でブラジル、イタリア、スペインと対戦したマルワ・アブデルハディとドゥアー・エルゴバシーによるエジプトペア。彼女たちは頭部まで全身をすっぽりと黒で覆ったウェアでプレー。上下セパレート型のビキニを着てプレーした対戦相手とは対照な姿だった。 今大会はフランス政府の意向により同国選手に対してはヒジャブ着用禁止というルールが設けられている。そうした中で、スウェーデンのメディア『Expressen』の取材に応じたエルゴバシーは、「私はヒジャブを、彼女(対戦相手)はビキニを着用してプレーしただけ。裸でもヒジャブでも、それが望みならそれでいいと思う。すべての文化や宗教の違いを尊重してほしい」と主張。さらに「私はヒジャブを着るようにとは言いませんし、ビキニを着るようにとも言いません」「自由な国なので、誰もがやりたいことをすることが許されるべきです」と語った。 フランスのスポーツ大臣であるアメリー・ウデア・カステラ氏は自国の選手へのヒジャブ禁止について「世俗主義の原則を尊重するために行った」と話している。フランスでは政教分離の原則を理由に、公立学校や公共の場では、公務員を対象に宗教的な帰属を示すシンボルや服装の着用を法律で禁止。その“ルール”をスポーツ分野においても徹底した形だ。 ただ、五輪は国際的なビッグイベントだけに反感も生んでいる。ヒジャブ着用を巡っては、陸上選手のスンカンバ・シラがヒジャブを着用していたため開会式への出席を禁じられたと自身のインスタグラムで報告し、小さくない論争を招いていた。 フランスが下したこの規制は、人権団体からも非難が寄せられているだけに、波紋はこれからも続きそうな情勢だ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]
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