「Google Bard」の名を悪用したマルウェアに要注意
ネット詐欺師がGoogleの生成AIツール「Bard」を利用して、無防備なユーザーのパソコンに危険なマルウェアを侵入させ、ログイン情報を盗んでいるようです。 「Google Bard」の名を悪用したマルウェアに要注意 Googleは、マルウェアに対処するべく訴訟を起こしていますが、詐欺師達は依然として活動をしており、そのため「Google Bard」のような名前のアプリはダウンロードしないようにしなければなりません。 ダウンロードすると、あなたのデバイスがマルウェアに感染してしまいます。
Google Bardとは何か?
Google Bardは、OpenAI社のChatGPTに対抗するものとして、2023年3月にGoogleが立ち上げました。 ChatGPTと同じような機能を提供していますが、そこまで広範囲に普及しておらず、ネット詐欺師がマルウェアを感染させるのに悪用しているのです。 Google Bardにはさまざまな利用方法があります。Google Bardに何かの使い方を説明してもらったり、プロジェクトのアイデアを出してもらったり、コードを書いてもらうこともできます。 大事なのは、Google Bardがブラウザでしか利用できず、Googleアカウントが必要だというところです。 ですから、Google Bardと謳っているアプリをインストールしたくなる誘惑に負けないようにしてください。それは、Googleが訴訟を起こしているマルウェアです。
Google Bardアプリをダウンロードしてはいけない理由
2023年11月13日、Googleは公式ブログで、ベトナムを拠点とする詐欺師「The Keyword」に対して訴訟を起こし、法的措置を取っていると発表しました。 訴訟内容は「Thomson Reuters」(PDFファイル)で見ることができます。 詐欺師は、 「Google AI」、「AIGoogle Bard FB」、「AIGoogleBard」のような名前でSNSのページを作成し、ユーザーにGoogle Bard アプリのダウンロードを促す広告を掲載しています。 しかし、ダウンロードされるのはマルウェアで、ユーザーのSNSのログイン情報が漏洩し、詐欺師はそのアカウント情報を乗っ取り、マルウェア広告を拡散します。 どれくらいのユーザーがGoogle Bardを騙った悪意あるアプリをダウンロードしたかは不明です。 ユーザーを騙すために、詐欺師は「Google」、「Google AI」、「Bard」などGoogleの登録商標を使用し、無防備なユーザーにGoogle Bardの最新版をダウンロードするように要求します。 Googleと無関係の詐欺師は、マルウェアを拡散するため、特にFacebookの投稿を利用しました。 たとえば詐欺師は、Google Bardは無料でダウンロードも必要ないのに、自分たちのバージョンのGoogle Bardは有料アプリだというようなことを匂わせます。 Googleは、2023年4月以降すでに300件もこのような詐欺師の投稿を削除依頼しており、今後悪意あるドメインを登録しないよう、米国のドメイン登録を無効にするよう求めています。 Googleは、適切な法的措が取られ、公的機関と連携することによって、詐欺師を存在を暴き、ユーザーが安心してオンラインサービスを利用できるよう望んでいます。