トランプ氏がハリス氏に迫る、賭け金は10億ドル突破:今週の予測市場
ブロックチェーンベースの予測市場ポリマーケット(Polymarket)のベッター(賭けをする人)は現在、ドナルド・トランプ氏とカマラ・ハリス氏のどちらが11月に米大統領の座を手にするかに、10億ドル(約1440億円)以上を賭けている。トランプ氏が差を縮めているようで、ハリス氏のリードは現在1ポイントのみだが、激戦州(スイング・ステート)の状況は異なるストーリーを伝えている。 予測市場サイトのデータによると、ハリス氏は6つの主な激戦州のうち4つで勝利する可能性が高い。だがこれは驚くべきことではない。なぜなら、この4つの州はこれまでも最終的に民主党支持に傾いている。 世論調査の集計サイト「270ToWin」のデータによると、ペンシルベニア州とミシガン州は過去7回の大統領選で、2016年を除いてすべて共和党に投票している。1980年代は、ロナルド・レーガン大統領の人気により、この2つの州は常に共和党支持だった。これは、レーガン大統領の後継者ジョージ・H・W・ブッシュ氏の明確な勝利につながった。 ウィスコンシン州は多くの世論調査ウォッチャーの関心を集めており、最も競争の激しい州のひとつと呼ばれている。ウィスコンシン州は2016年の大統領選でドナルド・トランプ候補に投票し、民主党候補の連勝記録を打ち破った。またしばしば接戦となる。 最近のニューヨーク・タイムズ/シエナ・カレッジ(New York Times/Siena College)の世論調査では、ウィスコンシン州の動向は極めて接戦となっており、ハリス候補が49%、トランプ候補が47%となっている。 しかし、ポリマーケットでは、ハリス候補がウィスコンシン州で圧勝し、賭け金は1口あたち56セント(つまり、勝利確率56%)となっている。一方、トランプ候補は44セント(44%)だ。 掛け金1口に対して、当選の場合には1ドル(実際にはステーブルコインUSDCで1ドル)が支払われる。落選の場合は何も支払われない。 また、ウィスコンシン州での世論調査は、あまり当てにならないことが多く、過去6回の大統領選挙のうち4回で、1ポイント未満の差で決着していることも注目に値する。 つまり問題は、当てにならない世論調査と、政治を賭けの対象とするベッターのどちらがより正確なのかだ。ポリマーケット・アプリが、アップルのApp Storeの雑誌・新聞アプリのランキングに入った今、政治ネタが大好きな「Degen(ディジェン:暗号資産取引で、ハイリスク・ハイリターンを好む人たち)」が、激戦州で世論調査に匹敵するほどの結果を出せるか注目だ。 |翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部|画像:Shutterstock|原文:Trump Inches Closer to Harris on Polymarket as Betting Passes $1 Billion
CoinDesk Japan 編集部