【リニア】部分開業めぐり「バトル」…かみ合わない議論 静岡・川勝知事「私には考えがある」
JR「新幹線と交わらない部分開業はリニアを進める目的からもない」
ただ、JR東海側は先週開かれた川勝知事に対する「反撃会見」で、“リニアを開業する目的”をあげています。 JR東海 木村中専務執行役員(24日 静岡市):「やはり、新幹線と交差している品川‐名古屋が、第1局面として行って、これも最小単位と言えると思うが、その上で品川‐名古屋‐大阪を結んでいくということで、この東海道新幹線と交わらないような部分で部分開業を行っていくというのは、そもそもその機能は、私どものこれを進めてる目的からしても、そういったことはないということ」 リニア新幹線の開業目的の1つに、現在の東海道新幹線の「のぞみ」機能をリニアに移管する狙いがあります。つまり、これは品川~名古屋間を通すことで初めて意味を成すというのが、JR東海側の考え方です。
川勝知事「静岡工区以外も2027年に間に合わないのでは」
一方で、川勝知事は静岡工区以外の工事も、2027年に間に合わないのではと指摘しています。 JR東海によると、去年9月末時点で全線の用地取得率はおよそ70%。発生土の活用先については80%が確定しているといいます。 静岡・川勝平太知事(29日):「まだ、私は土地の取得が完成してないと思うが、それが2027年までにできるとおっしゃってる。どういうふうにして、その車両基地が完成、あと3年でできるんですか、というのは当然の疑問。できるという断定ではなくて、どういう工程でなさるんですか? という、これもひとつの疑問」
さらに…。 静岡・川勝平太知事(29日):「静岡工区以外の一部の工区についても、工区が厳しく、タイトになってきていると社長さんが述べておられて、工事全体の進め方を再検討しているとのことでございましたが、日本全体に関わることなので、東京から名古屋経由して大阪までというのを、どういう工程で進める予定ですか、というのは誰も知りたいと思うんですね。どうでしょうか?」 神奈川県の車両基地でも去年9月末時点で用地取得は全体の7割の状態で、山梨県内でも駅の工事はまだ始まっていません。