アニメ映画「風が吹くとき」再上映のため新たに制作した予告解禁、鈴木敏夫のコメントも
日本語吹替版でリバイバル上映されるイギリスのアニメーション映画「風が吹くとき」より、デヴィッド・ボウイによる主題歌「When The Wind Blows」を使用した日本語版予告編、新場面カット10点、スタジオジブリの鈴木敏夫によるコメントが到着した。 【動画】リバイバル上映のため新たに制作された「風が吹くとき」日本語吹替版予告 「スノーマン」「エセルとアーネスト」で知られる作家レイモンド・ブリッグズの同名絵本をもとに核戦争の脅威を描き、1987年に日本でも公開された本作。片田舎で暮らす平凡な夫婦であるジムとヒルダは、ラジオから「新たな世界戦争が起こり核爆弾が落ちてくる」という知らせを聞く。政府のパンフレットに従いシェルターを作り始め、たわいない愚痴を交わしながら備える2人。そして爆弾が炸裂しすべてががれきと化した中で、再び政府の教えに従ってシェルターでの生活を始めるのだった。日本語版吹替版では、森繁久彌と加藤治子がジムとヒルダに声を当てた。 YouTubeで解禁された映像は、今回のリバイバル上映に合わせて新たに制作されたもの。ジムとヒルダの平和な日常から一転し、ラジオでミサイルが発射されたという知らせを聞いた夫妻が、あわてて家の中にしつらえたシェルターへ走る様子が収められている。 1987年の日本公開当時、雑誌・アニメージュの編集長をしていた鈴木は、同年8月号で“緊急特集”として本作を大々的に取り上げている。彼は「原発の記事も書き、当時としては大冒険だったが、その号は3日で完売した」と反響を振り返った。 「風が吹くとき(日本語吹替版)」は東京・新宿武蔵野館ほか全国で順次公開される。監督は、自らも長崎に住む親戚を原爆で亡くした日系アメリカ人のジミー・T・ムラカミが務め、大島渚が日本語吹替版の監督を担当した。音楽はロジャー・ウォーターズが手がけている。 ※大島渚の渚は旧字体が正式表記 ■ 鈴木敏夫(スタジオジブリ・プロデューサー)コメント ふたつのことを思い出す。 月刊「アニメージュ」で大特集したこと。 原発の記事も書き、当時としては大冒険だったが、その号は3日で完売した。 もうひとつは、英国版の声優ジョン・ミルズのこと。 僕が少年時代から大好きなヘイリー・ミルズのお父さんだった。 (c)MCMLXXXVI