身体が“動物化”していく奇病が発生した近未来 衝撃の“アニマライズスリラー”「動物界」予告&場面写真
フランスのアカデミー賞と呼ばれる第49回セザール賞で最多12部門ノミネートを果たし、フランスで観客動員100万人越えのヒットを記録した「動物界」の日本版予告編と新場面写真6点がお披露目。映像には、身体が“動物化”していく奇病が発生した驚きの世界がおさめられている。 【動画】「動物界」予告編 物語の舞台は、人間がさまざまな動物に変異する奇病が蔓延している近未来。人種差別、移民、ルッキズム、感染症など現代的なテーマを内包する“アニマライズスリラー”が紡がれる。第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門のオープニング作品として上映された。 「真夜中のピアニスト」「彼は秘密の女ともだち」などでセザール賞主演男優賞に5度ノミネートされた実績を誇るロマン・デュリスが、最愛の家族を守り抜こうとするフランソワを演じる。名優イレーヌ・ジャコブの息子であり、「Winter boy」で第70回サン・セバスチャン国際映画祭の主演俳優賞を最年少で受賞した新星ポール・キルシェが、少しずつ動物化していく16歳の息子エミールの心の叫びを繊細に体現。なおキルシェは「And Their Children After Them(英題)」で、第81回ヴェネチア国際映画祭のマルチェロ・マストロヤンニ賞(新人俳優賞)を獲得し、さらなる注目が集まっている。さらに「アデル、ブルーは熱い色」のアデル・エグザルコプロスが共演した。 予告編では、フランソワとエミールの親子が、病に侵され“新生物”となった母・ラナとの新しい家族の形を模索するさまが切り取られている。ある日、ラナを乗せた輸送車が事故にあい、40人以上の患者が失踪。親子は自力でラナを探し始めるが、逃走した新生物たちは町を混乱の渦に陥れ、対立と分断が進んでいく。そんななか、エミールの身体にも変化が訪れる。 青々とした緑が魅惑的なフランス南西部の大自然のなかで、人間と動物を掛け合わせて作り上げられたリアリティ溢れるカメレオン、鳥、タコ、センザンコウ、さらにはクマのような生物など、最新VFX技術と特殊メイクで誕生した新生物の姿が目を引く。 新場面写真では、親子が対立しながらも母を探し出すために奮闘する姿と、その道中で出会う人々が切り取られている。フランソワが協力する、失踪者の捜索を指揮する憲兵隊の曹長ジュリア(エグザルコプロス)や、エミールと次第に惹かれ合っていくクラスメイトのニナ(ビリー・ブレイン)の姿も確認できる。 監督・脚本を務めたのは、デビュー作「Les Combattants(原題)」(英題「Love at First Fight」)で数々の賞に輝いたトマ・カイエ。「『ロブスター』の系譜に生まれた、極上の家族ドラマ」(DEADLINE)、「革新的なビジュアル」(SCREEN DAILY)、「2023年度フランス映画の頂点」(CHALLENGE)など、批評家からの絶賛を浴びた。 「動物界」は、11月8日から東京の新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかで公開。