日本一『アツい』まち(7月31日)
知名度はうなぎ上り。伊達市梁川町の地名は、もはや全国区だろう。何かと言えば、その暑さ。先月12日には今年、全国で初めて猛暑日となり、30日は34度近くまで上がった▼気象の不思議だ。南国でもないのに、なぜなのか。西から奥羽山脈を越えてくる風は100メートル下がるごとに、1度ずつ温度が上昇する。いわゆるフェーン現象だ。熱せられた空気が盆地の梁川に集まり、うだるような気候を生み出す。「昔は最近ほどではなかった」との声も聞く。地球温暖化が拍車をかけているのだろうか▼住民の安全確保に向けた対策が進む。市梁川総合支所前に設けられた温度表示板の運用が始まった。熱中症の予防を訴え、農作物の管理に注意を促す効果が期待される。SNSで話題が拡散されれば、国内のみならず海外にも「ヤナガワ」の名は広がるかもしれない▼昨年8月5日には、県内で観測史上初の40度を観測した。熱波は、これからが本番。夏の行楽期を迎え、訪日客がお越しの際はどうぞ、地元の甘味処へ。名産の桃のかき氷でもてなしてくれる。もちろん国内の方々も。暑さを逆手に取り、日本一「アツい」まちへ。書き入れ時へ、ヒートアップ。<2024・7・31>