家計の見直しって何をするの?お金の専門家がすすめる「簡単に見直しができる手順」とは
次に変動費をチェックし、赤字を来年に持ち越さないように
固定費をひと通り見直したら、次は変動費をチェックします。 変動費とは、食費、日用品費、医療費、被服費、美容費、レジャー費、交際費、雑費など。節約できる部分はないか、赤字になっている費用はないかなど、日頃の買い物のレシートなどをチェックしつつ1項目ずつ確認しましょう。 もし、11月の時点で全体の収支が赤字になっている場合は、今のうちに調整して赤字を来年に持ち越さないことが大切です。調整の方法はいろいろありますが、もっとも手早くできるのがボーナスでしょう。 本来、ボーナスは貯蓄を大きく増やすチャンス。手取り額から住宅ローンのボーナス払いなどを引いた残りの3分の2ほどは貯蓄に回したいところですが、赤字家計の場合は赤字を解消することが先決。そして来年から「特別費」の積み立てを始めることをおすすめします。 特別費は「使うための貯蓄」で、家電が壊れたなど急な出費に対応する他、赤字が出た際の補填などに充てます。50万円程度を常に用意しておくのが理想的ですが、これから貯める場合は無理せず、積み立てられる範囲で始めればOK。5,000円でも11カ月で5万5000円になるので、多少の赤字補填はできるはずです。 ボーナスがない場合は、貯蓄の一部を切りくずして補填するケースが多いのではないでしょうか。来年以降はそれを繰り返さないよう、赤字になっている費目や固定費などの見直し、節約法を考えるなど、しっかり対策することが大切です。 見直さずに時間だけが過ぎてしまうと、いざという時のお金も出せなくなり、借り入れやリボ払いが増えてしまう恐れもあります。見て見ぬふりをするのではなく、家計を直視する勇気を持ちましょう。
家計の振り返り&見直しをしたら、年末年始の予算を立てよう
家計の見直しをひと通り行ったら、年末年始の予算を出します。クリスマスや年末をどこでどんなふうに過ごすか、正月用の買い出しの費用はどのくらいかなど、具体的に計画を立てましょう。 11月までの出費がかさんで年末の費用がない場合は、「ポイ活」で貯めておいたポイントで買い物をするなどして、できるだけお金を使わずに過ごす方法を考えることも大切です。 年末年始は1年でもっとも出費が多くなる時期。イベントごとが多く、財布のヒモも緩みがちになります。ここでムダな出費をしないためにも、11月に家計を振り返り、見直して翌年の家計に反映させることが大切です。 教えてくれたのは… 丸山晴美さん 22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て2001年、節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザーなどの資格を取得。身の回りの節約術やライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどを、テレビやラジオ、雑誌、講演などで行なっている。著書は「シングルママの『お金に困らない』本」(徳間書店)、「50代から知っておきたい!年金生活の不安、解消します」(共著)(幻冬舎)、「お金を活かす ハッピーエンディングノート」(東京新聞)「節約家計ノート2024」(東京新聞)steady.特別編集「知識ゼロでもまるっとわかるお金の基本」(宝島社)など多数。 取材・文/かきの木のりみ 構成/サンキュ!編集部 ※記事の内容は記載当時の情報であり、現在と異なる場合があります。
サンキュ!編集部