「父に引退する気なんてない」 宮崎駿の息子・宮崎吾朗が明かす父親の素顔
確執は「あったといえばあったのかもしれない」
駿氏とは同じ職場だが、 「普段から一緒に仕事はしないですね。食事も一緒には取りません。面倒くさくって……ハハハハ。嫌いじゃないけど、とくに話題があるわけでもない。避けているわけでもなく、日々、顔を見に行ったりはしてますよ。近くの部屋で働いていても、1週間くらい顔を合わせないのは普通のこと」 駿氏はジブリパークの造営に関して、ほとんど口を出さなかったという。 「向こうは向こうで面倒くさくなっているのかもしれません。年を取ると、自分のことが中心になると思うんです。元気ですけど」 以前はメディアが父子の確執を報じた時期もあった。 「若い頃は“なんだ、コノヤロウ”っていう気もなくはなかった。でも、そういう人の息子だって言われちゃうのは、仕方のないことですよね」 改めてその点を尋ねると、 「どうですかねえ、あったといえばあったのかもしれないし……。まあ、親父も僕も、だんだん枯れてきたってことかもしれません。僕ももう50代の半ばを過ぎていますし、老人と中年だと、あまりカッコつかないですよ」 独特の距離感を維持しつつ、父子の日々は続く――。
「週刊新潮」2024年5月2・9日号 掲載
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