脱線の原因解明には不安も JR函館線 4日ぶり運転再開
今月16日、道南の森町で起きた貨物列車の脱線事故の影響で、運転見合わせが続いていたJR函館線の運転がきょう、4日ぶりに再開されました。 運転が再開されたのは、JR函館線の森駅から長万部駅の間です。16日に森町のJR函館線を走行していた21両編成の貨物列車のうち5両が脱線した影響で、15日以来、4日ぶりの運転となりました。JR北海道は事故で破損したレールや枕木を取り替える工事を続けていましたが、安全が確認されたとして、きょうの始発から運転再開となりました。現場付近ではしばらくの間、徐行運転をしますが、ダイヤに影響はないということです。JRはきのうの会見で「脱線が起きたと推定される踏切のレールに著しい腐食が見られ、脱線の原因の一つになった可能性が高い」としましたが、原因の解明には不安が残る説明に終始しました。 JR北海道の島村昭志常務は「定期的に実施している検査ではレールの損傷状況を把握できていなかった。(検査時に)踏切の敷板をはがして確認するのが望ましいが社内ではそういうルールにしていない。このような腐食がどうして発生したのかが分からない状態」と説明しました。 またこの事故を受けて国土交通省は、全国の鉄道事業者に対し、踏切や海沿いなど線路が腐食しやすいような場所のレールを緊急点検するよう指示したと発表しました。