初のオリジナルアルバムをリリースした「純烈」の（左から）岩永洋昭、酒井一圭、後上翔太

　男性4人組歌謡コーラスグループ「純烈」が、2010年にデビューして以降初のオリジナルアルバム「純烈魂1」を発売した。待望の1枚にリーダーの酒井一圭（49）は「ついにタイミングが来た。信頼と実績のおかげ」と喜んだ。 　子役や特撮ヒーロー出身のメンバーが長い下積みを経て、NHK紅白歌合戦常連の売れっ子に。これまでは「1曲を丁寧に歌い、紅白を目指すスタイル」だったが、11月25日に初の日本武道館公演が決まり、酒井が「『純烈とは何か』を表現するにはアルバムが必要」とリリースを決断。「チャレンジだったり、裏切りだったり、いろんな意味を込めた」と、コンサート映えするロックやアイドル調など、多彩な楽曲を用意した。 　全10曲中6曲が新曲で、「アニソン界のプリンス」こと影山ヒロノブ（63）や人気作詞家の松井五郎さん（66）ら多様な作家陣にオーダー。酒井は「ペテンに聞こえるかもしれないけど『武道館が決まるだろう』という予想で進めた」と明かし、2年がかりで夢の会場に照準を合わせた。現場でファンとともに育ててきた楽曲とは違い、後上翔太（37）は「家で聴く純烈の曲からライブでどんな反応が生まれるのか。そこが一番楽しみ」とも期待する。 　武道館は1年のほとんどを遠征に費やす純烈の「会いに行く」スタイルとは違い、ファン7000人が一堂に会す特別な機会。酒井は「キャリアハイなので見た方がいい。ああいう場に純烈がいることがギャグ。長いファンには笑っちゃってほしい」と苦笑いしつつ、「喜怒哀楽のあとに最後は泣くと思う。よくぞここまでもってきてくれたなって」としみじみ話した。 　来年3月末には23年1月に加入したばかりの岩永洋昭（44）がグループを卒業する。岩永は「ジェットコースターみたい。役者だけではできる経験じゃないので、すごい財産になった」と満足げに振り返った。