岸田首相は15日、今の国会での解散を見送る考えを表明しました。こうした中、立憲民主党はまもなく内閣不信任案を国会に提出します。 不信任案自体は否決されますが、岸田首相が下した解散見送りの判断には自民党内からも批判的な声が出ています。 国会では最大の与野党対決法案となっていた「防衛力の抜本的強化」の裏付けとなる財源確保法が自民・公明などの賛成多数で可決・成立しました。また、LGBT・性的マイノリティーの人たちへの理解を促進するための法律も可決・成立しました。 立憲民主党がまもなく内閣不信任案を提出しますが、与党などの反対多数で否決される見通しです。 立憲民主党・泉代表「解散権をもてあそぶような態度ということについては、一国の総理としていただけない、あってはならない姿勢だと思います」 岸田首相の解散見送りについては、自民党内でも「ホッとした」「当然だ」との受け止めがある一方、ある自民党幹部からは「絶好の機会だった。こんなチャンスはもうあるか分からない」と悔やむ声も上がっています。また、「解散権をもてあそんだだけだった」と批判する声も出ています。 解散見送りによって、次の焦点は内閣改造と自民党の役員人事、そして解散・総選挙のタイミングへと移ります。解散の「大義」をどこに見いだしていくのか。岸田首相は戦略の練り直しを迫られることになります。