アイビスSDに出走予定のウイングレイテスト(撮影：小金井邦祥)

　今週の日曜日は、新潟競馬場でアイビスサマーダッシュ(GIII)が行われます。 　三連単80万馬券となった昨年は、優勝した9番人気オールアットワンスが2枠3番。12番人気で3着に入ったロードベイリーフが1枠2番。直線競馬では不利とされる内枠の馬が波乱を演出しました。ただし、過去10年のアイビスSDで良績を残しているのは、やはり外枠です。 【動画】チェイスザドリームに死角ナシ!? アイビスSDの出走全頭を斬る 　過去10年のアイビスSDでは、5枠から8枠に入った馬が7勝2着8回3着7回と結果を残しています。一方、4枠から内に入った馬は3勝2着2回3着3回と劣勢ですので、基本的には外枠に入った馬を上位に見たいところです。 　4枠より内の枠から馬券に絡んだ延べ8頭を見ると、その内の6頭がオープン特別以上の直線競馬で連対した実績を有していました。オープン特別以上と高いレベルのレースでも結果を残せるのは、それだけ直線競馬への適性が高いからこそと言えます。内枠に入った馬でも、直線競馬に高い適性を示す実績のある馬については注意が必要になるかもしれません。 　はたしてAIはどういった結論に至ったのか。早速ですが、AIに弾き出された注目馬をご紹介します。 ◆重賞2勝目へ不安なし 　今週のアイビスSDでAIが本命に抜擢したのは、上位人気が予想されるウイングレイテストでした。 　週初の本命候補にも挙がっていた本馬ですが、最終追い切りや枠順発表後もその評価に変化はなく、AIも太鼓判を推しているようです。 　ウイングレイテストはデビューからしばらくは1600mや1800mを中心に使われていましたが、重賞初制覇を達成したのは4走前に出走した1400mのスワンS(GII)。ここで短い距離への適性を示し、前走の函館スプリントS(GIII)でも2着と好走。その前走は海外遠征からの帰国初戦で休み明けでの出走。臨戦過程を考えれば、2着に負けはしたものの大崩れせずに走った事は評価できるのではないでしょうか。 　今週の最終追い切りでは単走で馬なりながら、終いは切れのある動き。状態面の不安は感じられない動きでしたし、今回も力を出し切れる態勢にあると言えそうです。ここで勝利を挙げる事ができれば、サマースプリントシリーズの優勝にもグッと近づきますので、それを見据え陣営も抜かりなく仕上げてきている印象です。 　そして、肝心の枠順ですが6枠12番が当たりましたので、こちらもプラス材料になりそうです。今回が初めて新潟の直線競馬に出走しますが、前走の函館スプリントSでも難なく先行できていたようにスピード能力は十分。今回の条件でも自然といい位置につけられるはずです。 　状態面や枠順にマイナス点は見受けられませんし、ここは重賞2勝目のチャンス十分。自身の力を出し切れれば自ずと上位争いに加わっているのではないでしょうか。