大型トラックの「タイヤの数」と「位置」に注目すると面白さ倍増! いまの流行は「運転しづらい」4軸低床だった
大型トラックにはいくつかの種類が存在
日夜、わたしたちの暮らしを守るべくたくさんの荷物を運んでくれている大型トラック。真冬ともなると、毎年のように大雪による立ち往生のニュースが話題となるが、ご多分に洩れず大型トラックたちが現場に取り残されていることも多い。もちろん、誰しもがそんな大雪のなかを好んで走りたいとは思うまい。プライベートや業務内容によっては、先方に相談した上で日程を再調整することも可能だろう。 【画像】3軸高床や4軸低床などの大型トラックの画像を見る(4枚) しかし、彼らの仕事はそう簡単なことではない。なかには鮮度が重要な荷物を運んでいるケースも多いため、困難を押してでも荷主から預かった大切な荷物を運び届けなければならないのである。 「重量のある大型トラックは雪道に強いでのは」と思う人もいるだろうが、場合によっては乗用車よりも弱いケースもある。空車や軽量の荷物であれば駆動輪に荷重がかからないため、雪道にめっぽう弱くなってしまうのだ。後輪の2軸いずれも駆動するツーデフ車であれば雪道にも強くなるが、燃費が悪くなるために長距離輸送のトラックには不向きとなる。悪路を走るダンプカーやミキサー車以外では、ツーデフ車を選ぶメリットは少ないといえるだろう。そんな状況下で大型トラックやトレーラーを雪道で走らせるということは、想像以上に大変なものなのだ。 そんな大型トラックを見たときに、タイヤの位置や数が異なる車両を見かけたことがあるだろう。前1軸、後1軸で最大積載量7トンのトラックは全長9m前後、横幅は2.5m前後であるため、サイズ的には中型トラックと変わらない。 しかし、車両総重量8トン未満、最大積載量5トンまでのトラックが中型トラックとして扱われるため7トン積みのトラックも大型扱いされるのだが、一般の人たちには見わけがつかないかもしれない。もっとも簡単な判断材料は、ナンバープレート。中型までは上部2本のネジで止めされているのに対し、大型車のナンバープレートはひとまわり大きく、かつ上下2本ずつ、計4本のネジで固定されている。その部分に注意を払ってトラックを見たとき、このトラックも大型なのかと驚くケースもあることだろう。 大型トラックで代表的なものは、フルサイズと呼ばれる全長12m、全幅2.5m以内の個体(トレーラーではない)。単車としては国内最大の大きさで、全高は3.8mまでと規定されている。そんなフルサイズの大型トラックにはいくつかの種類が存在するため、運ぶ荷物や内容に適したシャシーを選択することが肝となる。タイヤの数や配置に、さまざまな秘密が隠されているのだ。今回は、そんな大型トラックの特性について解説しよう。