瑞原明奈 対局中に思わず表情に出てしまうクセに「程よくにしたいと思っています」
麻雀プロリーグ戦・Mリーグの女性雀士に思いを聞く本企画に瑞原明奈(U-NEXT Pirates)が登場。2021-22シーズンでMVPを獲得するなど活躍を続ける実力派が、赤ドラありルールのMリーグならではの思考などを明かした(前編から続く)。 -二児の母でもあるが、MリーグやYouTubeで見る瑞原選手は家庭での姿は違うのか。 「だんだんと同じになっていっている感じがします。やっぱりMリーグに入った当初は、私もいろいろな意味での緊張感があったし、チームメートも含めて周りの人たちに対しての距離感みたいなものあったと思います。それがだんだんとなくなってきて、最近は特にどんどん素の自分に近づいていって、どの場面でも同じになっている感じがします」 -そのあたりも好成績の理由かもしれない。 「そうですね。カッコつけようとか、よく見られたいとか、そういういうのがどんどんとなくなっていっているので、変に気張らずに自然体で打てているのかもしれません。それがいい結果につながっているというのもあるのかな」 -対局中は表情に出やすいタイプか。 「そうですね、ちょっと気をつけなきゃと思っています。ゲームとしての理想はポーカーフェースだと思うので、あんまり出さないように気を付けようと思っているんですけど、本当に集中していると、気を配れなくなってついつい出ちゃうんですよね。よく(チームメートの)小林剛さんに余計な情報になるからって怒られるんですよ(笑)。私ももともと麻雀を見る側の人間だったこともあり、人間味が垣間見える瞬間が面白いなって思うのも分かるので、あんまり鉄仮面にする気はないですが、程よくにしたいと思っています」 -8月に個人のオフィシャルサイト新設。今後展開していきたいことなど狙いがあるのか。 「もともとチームでのイベントや定期的に開催している麻雀大会にサポーターの方が来てくださるんですが、どんどんと顔なじみができていってて、サポーター同士も仲良くなっていって、麻雀の輪が広がっているのを見ていて、すごく素敵だなと思っていたんです。そこで私を軸にしたコミュニティーもひとつ作りたいなと思って、思い切って開設しました。今のところすごく思い描いていた通り、楽しく運営させていただいています。まだリアルイベントができていないので今後は開催していきたいですね」 -昨シーズンは完全優勝という最高の結果で終えた。今シーズンはチーム、個人で改めて設定した目標はあるのか。 「改めてチームで話し合って設定した目標は特にないですが、チーム全員共通して胸に抱いているのは、連覇達成です。今までMリーグで達成されたことがない連覇を、このチームで達成したいっていう気持ちを、みんな共通して持っていると思います。個人としては、本当に1ポイントでも多くチームに持ち帰ることが目標です。個人賞とか何ポイントプラスにしたいとかではなく、自分のできる限りを努めて、1ポイントでも多く持ち帰るというのが自分の仕事だと思っています」 -最後にMリーグやチーム、瑞原さんのファンの方にメッセージを。 「麻雀の楽しさを伝えられるように、チームはもちろん、Mリーグ全体で頑張っていますので、それを余すところなく楽しんでいただけたらうれしいなと思います。今シーズンも楽しんでください」 ◆Mリーグ 優勝賞金5000万円を9チームで争う。1チーム男女混成の4人で構成。レギュラーシーズンの上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。さらに上位4チームがファイナルシリーズに進み、優勝を目指す。ABEMAで全試合無料生中継中。 ◆瑞原明奈(みずはら・あきな) 1986年、長崎県佐世保市生まれ。早稲田大学在学中に、CSチャンネルで見た麻雀対局に魅了される。新卒で通信会社に勤務し、結婚を機に退職。14年に日本プロ麻雀協会の13期生としてプロ入りし、17年に最高位戦日本プロ麻雀協会に移籍。19年にU-NEXT Piratesからドラフト指名を受け、Mリーガーとなる。Mリーグ21-22シーズンにはMVPを獲得するなど活躍中。二児の母。