おひとりさまに必要な「生命保険」は?入りすぎて損をしないために…最低限必要な保障をチェック
働けないリスクに備える保障
おひとりさまに必要な保障2つ目は、働けないリスクに備える保障です。 病気やけがで長期間働けない場合、収入がなくなることで貯蓄が枯渇し生活費を賄えないリスクがあります。 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査【単身世帯調査】(令和4年)」によると、単身世帯の貯蓄額の中央値は以下のとおりです。 ●【単身世帯】20歳代~50歳代の貯蓄額の中央値 ・20歳代 20万円 ・30歳代 75万円 ・40歳代 53万円 ・50歳代 53万円 20~50歳代のどの年代においても、貯蓄額の中央値は100万円におよびません。そのため、数か月収入がなくなると、貯蓄が枯渇してしまいます。 そこで検討したいのが「就業不能保険」です。病気やけがなどで働けなくなった場合に、継続して保険金を受け取れます。そのため、就業不能による収入減の補填が可能です。 ただし、会社員は健康保険や労災保険により、病気やけがなどで働けなくなった場合でも一定金額の保障を受けられます。 会社員が就業不能保険への加入を検討する際は、健康保険や労災保険の保障内容を理解したうえで必要となる保険金額を設定しましょう。
老後生活に備える保障
おひとりさまに必要な保障3つ目は、老後に備える保障です。 おひとりさまは現役時代だけでなく、老後も自分ひとりで生活費を賄う必要があります。そのため、現役時代から老後の生活をシミュレーションしておくことが重要です。 例えば、以下の条件で現役時代の平均年収ごとの年金受給額をシミュレーションしてみましょう。 ・1975年生まれ ・20歳~64歳まで会社員として勤務 ・65歳から年金受給開始 シミュレーションの結果は以下のとおりです。 ●平均年収ごとの目安年金受給額(額面) 平均年収 年金受給額の目安(額面) ・300万円 月13万3000円 ・400万円 月15万円 ・500万円 月17万2000円 ・600万円 月19万3000円 ・650万円 月20万円 ・700万円 月20万9000円 ・800万円 月22万6000円 ・900万円 月24万9000円 平均年収300万円の会社員と平均年収900万円の会社員では、年金受給額が月10万円以上も違います。年収300万円の会社員がもらえる年金「月13万3000円」では、生活費のすべてを賄うのは一般的に難しいでしょう。 また、会社員経験のない自営業者がもらえる年金は月6万6250円(67歳以下新規裁定者の2023年度の満額)と少額です。そのため、現役時代の年収が低い会社員や自営業者などは、年金以外に老後の備えが必要となります。 老後に備える保障としては、個人年金保険がおすすめです。 契約時に定めた一定期間保険金を受け取れるものや、死亡するまで保険金を受け取れるものなどがあるため、保険料も考慮しながら自分にあった個人年金保険に加入してみてください。