捜査しない警察、家の前を占拠するマスコミ…桶川ストーカー事件遺族が戦い続けた25年「娘は3度殺された」
●「ストーカー規制法」は詩織さんの誕生日に成立
憲一さんは「清水さんの真実への追及が国会を動かし、法律ができた」と説明。2000年5月18日、詩織さんの誕生日に成立したストーカー規制法は、その後も改正を重ねながら運用されている。 現在もストーカーによるとみられる殺人事件はたびたび起きている。未然に防げなかったのかとの議論にもなる。 「詩織が残してくれたもの、詩織が助けてくれている。皆さんには、ストーカーの加害者は犯罪者で、被害者は悪くないことを理解してほしい。周りの人は話を聞いて、寄り添って、警察に橋渡しする勇気を与えてほしい」(憲一さん) シンポジウムは詩織さんの母校・跡見学園女子大学講師で元朝日新聞記者の室田康子さんがつくる「桶川事件を学ぶ会」が主催。冒頭には、会が制作した詩織さんの21年間のフォトムービーが流された。「髪をとかしながらいろんな話をした」「成人式にはみんなでお祝い」など詩織さんの母京子さんがその時々を振り返る言葉が添えられている。 清水さんのインタビューや猪野さんの講演の動画は、今後、YouTubeで限定公開する予定。希望者は桶川事件を学ぶ会(okegawajiken.manabukai@gmail.com)まで。