応援割を再開、好発進 県内の宿泊施設、予約受付スタート
石川県内で23日、能登半島地震を受けた国の観光支援策「いしかわ応援旅行割」の予約受付が再び始まった。対象となるホテルや旅館には予約の電話やネットでの申請が相次ぎ、初日の時点で予算の上限に達する施設もあった。秋の行楽シーズンや、JRの大型観光企画とも重なったことが追い風になっているとみられ、関係者は観光客増加に期待を寄せた。 応援割は1人1泊2万円を上限に宿泊代金が最大50%引きとなる。期間は9月1日から11月30日。2次避難者の受け入れに伴い、3~4月、5~7月の応援割で国からの事業費を使い切れなかった宿泊施設約130施設と旅行会社約90社が対象となる。 金沢ニューグランドホテル(金沢市)では、午前0時の受付開始から6時間で、ネットから230人分の予約があり、予算が底をついた。担当者は「初回には及ばないが、第2弾より勢いがいい」と話す。応援割は旅行会社も対象となっており、「代理店から入る予約も増えてくるだろう」と期待を寄せた。 ホテルアローレ(加賀市)も午前0時の開始から同8時までに、ネットでの予約が300件に達し、受付を終了。その後も予約の電話が相次いだため、従業員総出で説明に当たった。担当者は「ここまで反響が大きいとは思わなかった」と驚きを隠さなかった。 加賀市山代温泉の旅館「みやびの宿 加賀百万石」は午前10時からホームページのみで受付を開始したが、電話での問い合わせも絶え間なく来ており、対応に追われた。担当者は10~12月に予定されるJRの観光企画「北陸デスティネーションキャンペーン(DC)」で新幹線の割引などがあることを念頭に「石川県の観光が潤ってくるのではないか」と話した。