昌平・玉田圭司新監督、初陣後に何を語ったか
第6回 J-VILLAGE CUP U18が3月15日から福島県のJヴィレッジで開幕。1日目の15日、第2試合で昌平(埼玉)は清水エスパルスユース(静岡)と対戦。後半、先制された昌平は同点に追いついたが、終了間際に失点し、1-2で敗れた。 【フォトギャラリー】 昌平 vs 清水エスパルスユース 「難しい部分はすごくありましたが、その分、やりがいもありました」(昌平・玉田圭司監督) 玉田監督は1999年習志野(千葉)から柏レイソルに加入。その後、名古屋グランパス、セレッソ大阪、V・ファーレン長崎で在籍し、Jリーグ通算133ゴール。また日本代表として2006年、2010年ワールドカップに出場し、72試合16得点を挙げた。2021年シーズンを最後に現役引退。昨年4月、昌平高校のスペシャルコーチ就任を経て、今月、監督就任が発表された。 試合中の玉田監督は決して大きな声は出さない。ベンチからじっくり戦況を見つめつつ、試合の合間を使い、短く指示を与えていた。 0‐0で迎えたハーフタイムでのこと。前半、いまひとつ攻撃を仕掛けられなかったイレブンに「ミスは気にしなくていい。失点してもいい。とにかくリスクを冒してでも人数をかけて攻撃を仕掛けよう」と指示を与え、ピッチに送り出した。これが功を奏し、後半の昌平は連動性ある攻撃がいくつか見せ、同点に追いつけたが、喫した2失点はいずれもミスからのもの。もったいなさが残る。 ただ監督は前向きだった。「まだ始まったばかりで自分たちがやろうとしていることに対して向き合っています。ミスに関しては全然、僕は問題にしていません。自分たちがやろうとした結果でのものなら僕はなにも言いません。むしろナイストライと声をかけます」と指導方針が垣間見られた。 さらに「自分が思った通りのことを100%、選手が披露することはどこのチームにもないと思います。100%に近づけるようにしたいですし、そのことに選手が応えられる環境を作りたいです」と今後のチーム作りについても触れた。 昌平は全国高校サッカー選手権で3度のベスト8進出。昨シーズン、初挑戦となった高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2023 EASTでは12チーム中7位。埼玉から全国区の強豪校への道を駆け上がる、その只中にある。 「選手の成長をこころがけています。一気にはうまくなりませんし、少しずつでも」と玉田新監督。その手腕や、いかに。 (文・写真=佐藤亮太)