【毎日書評】新世代リーダーの必須スキル「ナチュラル・リーダーシップ」を持っている人の特徴は?
ナチュラル・リーダーシップで起きる4つの効果
ナチュラル・リーダーシップを身につけ、実践していくと、4つの効果が期待できるそうです。 効果1:いつもナチュラルな自分でいられる 「いつもナチュラルな自分でいられる」とは、相手や環境に合わせて自分を偽ることがなくなるということ。目の前にいる人が誰であれ、相手のことば、醸し出す様相、雰囲気などを色眼鏡なしで「感覚的」に受け取れるようになるわけです。 例えば、部下が感情的に反発してきたとします。一般的には、「失礼な奴だ! でもここは、冷静に対応せねば」と、言葉や思考でジャッジし、部下に合わせる行動をとることが多いでしょう。 しかし、ナチュラル・リーダーシップでは、思考を働かせる前に、「声が震えているな」「目がうるんでいるような」などと、相手を感覚的に受け止めます。そのことで「部下は困っているようだ」と感じ取ることができます。(29ページより) そうすれば、苛立ちを抑えて冷静なふりをする必要がなくなるはず。自分の感覚に忠実に相手と向き合うことで、相手の気持ちを的確に受け取ることができるのです。 効果2:自分以外の存在に関心を寄せることができる リーダーとして、「部下にはこうあってほしい」などの思いを抱くことはあるものですが、それはあくまでリーダーの気持ち。つまり“自分の思いありき”で部下と向き合うと、結果的には自分の気持ち優先になってしまう可能性があるのです。 ナチュラル・リーダーシップを身につけると、部下のためであったとしても、こうした自分の気持ちや考えはいったん脇に置き、無の状態で部下に意識を向けることができるようになります。(中略)つまり、「自分以外の存在に関心を寄せる」ことができている状態です。(30ページより) それは、相手を信じる感覚。この感覚が芽生えると部下を「信頼」している状態になり、より部下に貢献できるようになるということです。(27ページより) 効果3:いまの時代に求められる「ニュータイプ」になれる ここでいう「ニュータイプ」とは、経営コンサルタントの山口周氏が提唱したことば。変化が激しい現代において求められる「問題発見力」と「ビジョンを描く力」を発揮できる人を指しているのです。 オールドタイプは「既存のルールを守ることで勝つ」、ニュータイプは「ルールにとらわれず、自らの感覚を信じて他者と共に生き残る」という世界観を持っているように見えます。(34ページより) ナチュラル・リーダーシップを身につけると、ニュータイプのビジネスパーソンとして必要な資質が揃うという側面があるようです。(33ページより) 効果4:プライベートにもポジティブな変化が起こる ナチュラル・リーダーシップを通じて自分の感性を磨くと、他者の感覚を感知できるようになるそうです。その結果、一対一、あるいはグループでの人間関係が改善されていくのだとか。 テクニックではなく感覚を磨くため、ビジネスシーン以外でも自然と相手の存在を意識するようになり、プライベートでの人間関係にも活きてくるということです。(36ページより) リーダーのあり方や考え方は時代とともに変わっていくものだからこそ、「自然」から学び、世界の変化に対応できる柔軟なリーダーシップが求められていく──。そんな考え方に基づく「ナチュラル・リーダーシップ」は、多くのリーダーの指標となってくれそうです。 >>Kindle unlimited、2万冊以上が楽しめる読み放題を体験! 「毎日書評」をもっと読む>> 「毎日書評」をVoicyで聞く>> Source: あさ出版
印南敦史