北朝鮮「ミサイル発射」 「最高度の表現」で非難を繰り返しても抑止することはできない
元航空自衛官で評論家の潮匡人氏が11月22日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。北朝鮮のミサイル発射について解説した。
北朝鮮がミサイルを発射
日本政府は北朝鮮が北西部沿岸地域の東倉里地区から11月21日夜10時43分ごろ、弾道ミサイル技術を使用した発射を強行したと発表した。「現時点では地球周回軌道への衛星の投入は確認されていない」としている。政府は沖縄県に対して全国瞬時警報システム(Jアラート)、地方自治体や報道機関に対して緊急情報ネットワークシステム(エムネット)で発射や通過の情報を発信した。 ―– 岸田総理)本日、北朝鮮が弾道ミサイル技術を使った発射を強行しました。人工衛星と称したとしても、弾道ミサイル技術を使用した発射は明らかに関連する国連決議違反であります。また我が国の国民にとって、安全に関わる重大な事態です。北朝鮮に対しては既に厳重に抗議し、最も強い口調で非難いたしました。 ―– 飯田)今回のミサイル発射は、予告していた11月22日午前0時から、1時間あまり前倒した形です。 潮)振り返ってみると、これまでも北朝鮮は「6月に」と言いつつ、5月の段階で打ち上げを強行したこともありました。過去、政府高官の発言として「事前に通告する必要はない」という強弁も語ってきた国ではあるのですが、敢えて今回、自ら設定した予告時間から1時間強の前倒しを行ったのは、何らかの北朝鮮なりの理由があったのだと思います。 飯田)現時点で情報は限られますが、どういった理由が考えられますか? 潮)北朝鮮としては、日米韓の今回の連携があり、特にそれぞれの防衛当局の準備など、いわば裏をかいて「まさかこの時間に撃つと思ってはいないだろう」と考えている節があると思います。それ以外にも天候・気象条件も影響しているとすれば、例えば「あと1時間ほど待っていると強い風が吹く」など、打ち上げには適さない天候になることをおそれた可能性もあると思います。