「長野県全体で戦う」 『イナズマイレブン』魂も注入の上田西が初戦突破、三原則徹底で「泥臭く」
第103回全国高校サッカー選手権大会2回戦が31日に各地で行われ、上田西(長野)が徳島市立(徳島)に2-1で勝利。ベスト4に進出した第96回大会以来の出場となる選手権でまずは初戦を突破した。 上田西は前半に2得点。徳島市立にボールを持たれる展開が多くなったが、ハードワークと体を張った守備を見せてラストプレーで1失点を喫したものの勝ち切った。上田西を率いる白尾秀人監督が、「長野県を代表していたので、絶対に勝つつもりで選手スタッフ一丸となってこの結果が生まれたと思います」と口にすれば、主将の鈴木悠杏も「自分たちはうまくないので泥臭くやろうと話をしています。その泥臭さがゴールにつながったり、守備でのシュートブロックにつながったと思います」と、チームでの勝利を突き詰めた結果だと話す。 白尾監督が「長野県全体でと思っています。一緒に戦おうと」と話す通り、開会式では監督の発案で名産のリンゴを手に長野県をアピールしたチーム。逆に周囲からも様々なサポートを受けているようで、「選手権ならではの夢舞台というか、(長野県出身の)YouTuberの(高野)歩夢くんが来てくれたり、いろいろな方にミーティングとかで話していただいて。ここにあるイナズマイレブンの宮尾(佳和)さんもそうなんですけど、いろいろな方たちの支援があって、チームがしっかりできたと思っています」とコメント。アニメや劇場版『イナズマイレブン』の監督を務めた長野市出身の宮尾佳和監督から贈呈された、チームを代表してキャプテン、副キャプテン、監督の5人をキャラクターに重ねて描かれたイラストパネルを取材陣にも披露。ベンチにも置いて戦った。 『イナズマイレブン』の好きなキャラクターはGK円堂守という鈴木も、「いろいろな方が応援してくれているとものすごく感じていて。自分も活躍したいという気持ちになりました。期待されていることがプレッシャーになることなく力に変えようと、自分では意識しているので、その期待に応えられるようにプレーしようと常に思っています」と、報いる結果を出したいと続く。 鈴木は「必殺技をまだ隠しているいつか見せられたら」と『イナズマイレブン』から着想を得たプレーがあるとも笑顔で話しつつ、「(3回戦で対戦する)矢板中央さんは強豪で、自分たちは常にチャレンジャー精神で臨んでいるので、自分たちらしさである『球際、声、ハードワーク』の三原則を次の試合でも出せたら結果に繋がると思います」と冷静かつ熱く、チームが掲げる三原則を遂行して戦う決意を示している。
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