ソフトバンク、CSへ選手見極め着々 無失点のモイネロを5回で下げ救援陣の状態チェック 小久保監督「使いどころを試している」【#好球筆打】
◆ソフトバンク1―0オリックス(9月30日、みずほペイペイドーム) 【記者コラム/好球筆打】 ■デビュー前夜、高まる期待が重なり合って…【写真】 主砲の柳田悠岐が約4カ月ぶりに戦列に戻ってきた。打席に多く立たせることを狙い、打順は本来の「3番」ではなく「2番DH」での先発出場だったが、復帰1打席目から右前打を放つあたりはさすがだ。華がある。 5月31日の広島戦で走塁中に右太もも裏を痛めて倒れ込み、戦列を離れることが決まった時は35歳と年齢的なものもあるし、今季中の復帰は厳しいだろうと思っていた。それだけに驚かされる。打線では残る近藤健介の復帰時期が気になるが、小久保監督も一安心といったところだろうか。 一方で、やはり指揮官の悩みの種は手薄な中継ぎ陣にあるのだろう。この日は5回を3安打無失点に封じた先発モイネロを早々にベンチへ下げると、6回からはブルペン陣の状態を見極めるべく継投に突入。1点リードの8回には1死二塁のピンチで左打者の大里に対して左腕の長谷川威展を送り込むなど、徹底していた。 その長谷川は大里に中前打を許し、1死一、三塁とピンチを広げたが、続く右打者の太田、さらには一発がある左打者の森を連続三振に仕留めて存在を示した。これには指揮官も「長谷川の使いどころを試しているし、考えている。そういう点では森との対戦は良かった」と及第点を与えていた。モチベーションの維持が難しい試合が続くが、そこを管理、運用するのもこの時期の大事な仕事だ。(石田泰隆)