「副知事 島耕作」議会の同意必要? 佐賀県議会総務常任委員会で議論に
県議会の同意は必要か―。佐賀県が情報発信事業の一環で人気漫画「島耕作シリーズ」とコラボした「副知事 島耕作」に関し、県議の1人が13日の佐賀県議会総務常任委員会で執行部に問いかけた。島耕作と地方自治法を巡るやりとりは、約30分の中断を挟む緊張感のある議論になった。 質問したのは木原奉文議員(自民)。地方自治法162条は「副知事及び副市町村長は、普通地方公共団体の長が議会の同意を得てこれを選任する」と規定している。島耕作の副知事就任にあたり、議会の同意についての考えを尋ねた。 県幹部は「実在をしていない人物なので、議会の同意(が必要)ということには該当はしないと考えている」などと答弁。この答弁に木原氏は納得せず、所管する落合裕二副知事の出席と答弁を求めた。30分の中断を挟み、理事会の協議の結果、平尾健政策部長が改めて答弁することになった。任期や報酬がある実務者の副知事とは異なる点を補足し「162条で選任する副知事には該当しないと判断した」と説明した。 県によると、島耕作のコラボ経費は4500万円で、広告換算効果は10億3千万円。県議会には、コラボ事業に関し議会への説明が不足しているなどとして問題視する声がある。(山口貴由)
山口貴由