走攻守3拍子そろう「長野2世」・笹原操希 台湾での試合は太いバットで快音連発「来年はこのバットで」支配下へ
巨人の若手選手の今を伝える「From G」。第18回は台湾で行われていたアジア・ウィンターリーグで結果を残した投打の育成2選手を取り上げる。野手ではNPB参加選手でトップの打率3割4分をマークした“長野2世”笹原操希外野手(20)。有望株が、異国での収穫と来季へ向けた決意を語った。(取材・構成=小島 和之) 今季つかんだ勢いそのままに、笹原が台湾で躍動した。16試合に出場してリーグ4位、NPB参加選手ではトップの打率3割4分をマーク。JABA選抜との決勝戦では2点二塁打を放つなど、2安打2打点3出塁で優勝に貢献した。 「台湾ではボールが動く投手が多かったですが、甘いところに来た球を仕留められたことは良かった。シーズン中にやっていたことを継続してできたかな、と」 走攻守3拍子そろい、「長野2世」として期待される有望株。今季は2軍戦で48試合に出場し、打率2割8分8厘、11打点と進化を示した。台湾では従来のものに比べて太い形状のバットを試し、リーグ4位の17安打と快音を連発。今季は0本塁打と長打力が課題だったが、6本の長打を放ってOPS(出塁率+長打率)は8割9分1厘をマーク。今季2軍で残した同6割8分1厘を大きく上回った。 「変えたいとは思っていたんですけど、なかなかいいものが見つからなかった。でも(育成の北村)流音からもらったら、めっちゃ打てたんです。(新しいバットは)ヘッドの方が重い感じがするので、長打が出たのかなと思います。来年はこのバットでいきます」 契約更改の席上では、球団から「育成野手の中では一番期待している」と伝えられたという。2ケタ背番号をつかむため、キャンプインから全力でアピールする覚悟だ。 「キャンプでは何軍スタートになるかは分からないですが、1軍に行くチャンスがあったら初日から全力でアピールできるように準備をしたい。支配下争いに割って入る気持ちはあります」 深めた自信と手応えを胸に、勝負の4年目へと向かっていく。 ◆笹原 操希(ささはら・みさき)2004年2月9日、長野市生まれ。20歳。小学3年から長野南リトルで野球を始める。上田西では3年春に甲子園出場。高校通算33本塁打。21年育成ドラフト4位で巨人入団。180センチ、76キロ。右投右打。背番号009。
報知新聞社