松山市の土砂崩れから1か月 今も33人が避難生活…被災者が語る現在の心境は
北村さん: 「当時は目で見てなかったので起こったということしか分からなかったが、実際に目で見て、本当に大きな自然災害が起こったんだなと」 広島出身で愛媛大学2年の北村蓮正さん。土砂崩れがあった緑町は学生も多く住んでいて、北村さんもその一人です。あの日は携帯のアラートで土砂崩れを知ったと言います。 「友達の方が山に近かったのでお前の方は大丈夫かと安全確認をしあいました。ほんまに被害を受ける可能性があったので無事でよかったなと思います」 北村さんの住むマンションには幸い被害はありませんでしたが… 「避難する場所も確認できていなかった。こういう被害が本当に起こるとは思っていなかった。地元ではないので(避難場所の)あまり確認もできていなくて」 あの日から一か月。 「身近な山で土砂崩れが起きるとは本当に考えていなくて。本格的に避難場所の確認とか停電とか水が止まった時のために水とか避難グッズを準備するのが本当に大変なんだなと、大切なんだなと思いました」
土砂が流れ込んだマンションでは。 矢田共行さん: 「進んできましたよね、だいぶ進んできたね」 10階に住む矢田さん。先週金曜に訪れた時と比べると、土のうも積み上がり工事が順調に進んでいるように見えますが… 「一段上に土のうを五つ六つ並べてるとこある木が出て、あの上は全く手付かずです。今のところ雨が降ってないけんええけど、もし大きなまた大雨が降ったらおそろしいものがある」 警戒レベル5・緊急安全確保が解除されたあと自宅に戻った矢田さん。 しかし、マンションの水を溜めるタンクなどが被災し水道が使えない状態が続いたことから毎日20ℓのポリタンク15個を部屋まで運ぶ日々が続いていました。 「やっぱり一番苦労した水ですよね、個人的には一番やっぱり断水が一番こたえたね」 先週、その水道も復旧し今は元通りの生活が戻ってきたと言います。 「潰れた駐車場の撤去とか全部綺麗に土砂をのけたりするとか8月いっぱいぐらいかかるだろう思っていたんですけど、 やっぱ早かったです。現場でやる人は本当に感心しましたね」 一方で、いつまた大雨が降るか分からない中、一刻も早く二次災害の対策が進むことを願っています。 矢田さんにはもう一つ、伝えたいことが。 「わからないこと、お願いごと教えてもらいたいこと、どういうふうになるか。何か話したいことがあっても言うてくるとこがない。目の前の今、今の困ってることを対応する話し相手してやってくれるような(被災者用の相談)窓口というかね、ここへ来てください。何でも話し相談に乗りますよっていうふうなのが窓口は欲しい」