「まさかデンジマンが…」ドラマ『ウイングマン』昭和特撮ファンが大興奮した「懐かしネタ」の数々
■技にも特撮ヒーローオマージュが…あの“宇宙刑事”も登場!?
“特撮オタク”が変身するヒーローとなれば、必殺技などにも好きなヒーローへのオマージュを欠かさないはずだ。 実際、健太が扮するウイングマンは、第3話にて強化フォームである「ガーダーシルエット」へとパワーアップするのだが、そのフォームで繰り出される必殺技「レイバーストレイズ」は、“仮面ライダーBLACK RXのリボルケインっぽくしてみた”と、のちに彼自身によって語られていた。 この『仮面ライダーBLACK RX』は、1988年から1989年に放送された『昭和仮面ライダー』最後の作品である。前年放送の『仮面ライダーBLACK』の続編として製作されており、シリーズで唯一の正統派続編として有名だ。確かに言われてみれば、光の刃が敵怪人を貫く様は、RXが敵組織・クライシス帝国の送り込んだ怪人たちを倒す様子と酷似しているように思う。 また、本作では、健太自身が熱狂的な“ギャバン推し”であることが見受けられ、たびたび『宇宙刑事ギャバン』について言及されている。前述の『電子戦隊デンジマン』然り、健太は俳優・大場健二さんをとことん激推ししているのかもしれない。 この『宇宙刑事ギャバン』は、1982年から1983年にかけて放送された『宇宙刑事シリーズ』及び『メタルヒーローシリーズ』第1作である。原作漫画が『ギャバン』の影響を色濃く受けていることから、作中のセリフとしてしばしば登場するのだと思っていたら、なんと! そのギャバンが実際に登場するではないか。 第4話にて、健太が意中の女の子である美紅とヒーローショーを観に行くシーンがある。何を隠そう、そのヒーローショーこそが『宇宙刑事ギャバンショー』なのである。ギャバンがステージ上を縦横無尽に駆けまわり、必殺技の「ギャバンダイナミック」を繰り出す姿は必見だ。「よろしく勇気!」
■主演は伝説のヒーロー『初代仮面ライダー』藤岡弘さんの息子・真威人さんが務める
本作で主演を務めるのは、期待の若手俳優である藤岡真威人さんだ。そう、あの初代仮面ライダーの本郷猛役として知られる伝説の名優・藤岡弘さんの実の息子なのだ。 真威人さんは、2021年に公開された映画『仮面ライダー ビヨンド・ジェネレーションズ』で、父・藤岡さんが演じた若き日の本郷役で出演し、“特撮デビュー”は飾っているのだが、主役ヒーローとなると、この『ウイングマン』が初。 父・藤岡さんの面影を感じさせる凛々しい表情と卓越したアクションスキルを武器に、若手俳優らしくフレッシュな魅力も携えた演技で我々視聴者を大いに魅了してくれる。 作中では、仮面ライダー1号の必殺技である「電光ライダーキック」を真似る場面も。特撮ファンなら、思わず身を乗り出してしまったことだろう。 そのほか、特撮にゆえんのあるキャストが顔を揃えており、ウルトラマンゼロの声を演じていることでも有名な人気声優の宮野真守さん、『仮面ライダーリバイス』で主人公の母親役を好演した映美くららさんなども出演している。 令和の時代に昭和特撮ファン歓喜のテレビドラマが登場するとは、誰が予想しただろうか。中年世代をターゲットとしたネタが多いように感じられる『ウイングマン』だが、作風自体は近年の特撮作品に近い。いずれにせよ、特撮ファンであれば、絶対に観て損はない作品と言えるだろう。
zash