<劇場版ハイキュー!!>「ゴミ捨て場の決戦」 孤爪研磨の感情の動きを丁寧に 春高の臨場感を 満仲勧監督に聞く
古舘春一さんの人気バレーボールマンガが原作のアニメ「ハイキュー!!」の新作「劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦」が、2月16日に公開を迎えた。同作は、原作でも人気の烏野高校と音駒高校の戦い“ゴミ捨て場の決戦”が描かれ、テレビアニメ第1~3期を手掛けた満仲勧さんが監督を務め、脚本も担当することが話題になっている。「ハイキュー!!」には数多くのキャラクターが登場するが、満仲監督は、劇場版でライバル同士である烏野の日向翔陽と音駒の孤爪研磨の二人にスポットを当てたという。劇場版ならではのこだわり、制作の裏側を聞いた。 【写真特集】「ハイキュー!!」 日向と研磨が激突! 臨場感あふれる映像 熱いカットを一挙に
◇日向と研磨の二人のドラマ
「ハイキュー!!」は、2012年2月~2020年7月に「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載。中学時代の最後の公式戦で惨敗した日向翔陽が、惨敗した相手チームの影山飛雄と進学先の烏野高校バレー部で再会し、共に頂点を目指す姿が描かれた。シリーズ累計発行部数は6000万部以上。
テレビアニメ第1期が2014年4月にスタートし、第4期まで放送されてきた。劇場版は、テレビアニメ第4期で描かれた春の高校バレー2回戦の稲荷崎高校戦に続くエピソードで、日向ら烏野高校が、これまで何度も練習試合を重ねてきた因縁のライバル校・音駒高校と初めて公式戦で対決することになる。
満仲監督は、第1~3期の監督を務めた後、一旦「ハイキュー!!」の制作から退き、今回の劇場版で再びメガホンをとることになった。
「テレビシリーズを第3期までやったことで、やりきったというか。これ以上、やっていても同じことの繰り返しになりそうだなと思いました。『キャプテン翼』や『黒子のバスケ』のように強さがインフレしていくようなスポーツマンガであれば、違う演出ができるのですが、『ハイキュー!!』はそういう作品ではないので、ちょっときついなと。そのため、第3期までで一旦区切りをつけて、違う監督さんで春高全国大会編を描いたほうが、違う見せ方ができるんじゃないかと思って、監督を降りたんです。今回は、テレビシリーズではなく映画ということで、テレビでできなかったこともできるんじゃないかと思い、お引き受けすることにしました」