”運命を信じる”ことは、間違った心の支え。やる気になる、アドラーの言葉5選
フロイト、ユングと並ぶ「心理学三大巨頭」の一人、アルフレッド・アドラー。「すべての悩みは、対人関係の悩みである」と断言し、その悩みを解決するシンプルかつ具体的な方策を提示するアドラーの心理学は、ビジネスをはじめ幅広い分野に活用されている。人と社会について本質を鋭く突くアドラーの言葉こそ、混迷の時代を生きる私たちの生きる道標になるはずだ。『超訳 アドラーの言葉』より、一部を抜粋・再編集して紹介する。 【写真】仕事・人生の見え方が変わる! アドラーの言葉6選
実践してこそ習得できる
「人間を深く知ること」は、本や教科書から得られる知ではなく、実践してこそ習得できる知だ。 経験し、自分の実体験として身につけることで人々の喜びも不安も共有していくべきなのだ。 それは、優れた画家が人物画を描く際に、その人を写真のように写しとるのではなく、その人から感じとった印象や雰囲気を描くことができるのと同じようなものだ。
不幸は自分が選びとっている
あたかも、自分だけに不幸の神様がとり憑いているかのように行動する人(例えば、嵐の日に、自分だけに雷が落ちてくるかのように感じたり、泥棒は必ず自分の家を狙って押し入ってくると恐れて悩んだりする人)がいる。 そういう人は、人生でひどいめに遭うと、いつも不幸が自分を選びとっているかのように思うものである。そうではない。自分のほうが不幸を選びとっているのだ。
勇気と訓練で成長する
「遺伝」の論理は、教育や心理学の理論と実践においては、強調すべきではない。 「誰だって、なんだって達成できる」と仮定すべきなのだ。もちろんこれは、人間に「遺伝的な要素」に違いがあることを否定しているわけではない。 重要なのは、「もって生まれたもの(遺伝的な要素)をどう使うのか」ということだ。 だからこそ、教育が非常に重要なものになるのだ。 よい教育とは、能力があるかないかにかかわらず、人を成長させることだ。能力がない人であっても、勇気と訓練によって偉大な能力といわれるまでに成長することもできる。 適切な教育がなされていれば、「能力がない」という自覚は、大きな業績を残すほどの刺激を人に与えるものだ。