尾上松緑、4月歌舞伎座で講談とのコラボ第3弾「無筆の出世」神田松鯉が講釈師として出演
歌舞伎俳優の尾上松緑が、4月歌舞伎座公演で講談の人間国宝である神田松鯉(しょうり)の「無筆の出世(むひつのしゅっせ)」を題材にした新作歌舞伎を上演することになった。松緑と松鯉のコラボは「荒川十太夫」「俵星玄蕃」に続く第3弾となる。 「無筆の出世」は松鯉が自身で速記本から起こした講談で、奉公人の治助という男が酒癖の悪い主人から受けた仇を恩で返す、心温まる感動作。松鯉自身も出演する予定で、歌舞伎座での本興行にひと月にわたり劇中にて講談師が出演するのは、歌舞伎座史上初となる。 松緑は「『無筆の出世』は講談として既に名作で御座居ます。その世界観を壊す事無く、また歌舞伎座の舞台で上演しておかしくない作品に作って行きたいと決意しております」と意気込んでいる。松鯉は「今回は小生自身も講釈師として舞台に上げていただく事となり、取り上げて下さった主演の尾上松緑丈を始め皆様の期待とご厚意に背かぬよう懸命に勤めさせていただきますので何卒宜しくお願い申し上げます」と抱負を語った。
報知新聞社