異常な高温続くギリシャでまた観光客が死亡、1週間で3人目
ギリシャの地元警察は17日、マトラキ島で米国人観光客(55)の遺体を発見したと発表した。同国で観光客が死亡したのは、この1週間で3人目。異常な高温が続く中、散歩やハイキングに出かけたまま行方不明となり死亡する観光客が増えている。 ギリシャのコルフ島は夏になると大勢の観光客が訪れる。その多くはイオニア海沿岸の静かなビーチで過ごしたり、山道でハイキングを楽しむ。しかし異常な暑さが続き、安全に対する新たな懸念が生じている。 地元警察は17日、マトラキ島で55歳の米国人が遺体で発見されたと発表。観光客の死亡はこの1週間で3人目。 今月初め、英国のテレビ司会者マイケル・モズリーさんがエーゲ海のシミ島で行方不明となり、ヘリコプターや犬、ドローンを使った捜索が行われた。モズリーさんの遺体は9日に発見された。 モズリーさんは猛暑の中、1人で散歩に出かけて行方不明になったという。 15日にはオランダ人観光客(74)がサモス島で死亡しているのが発見された。また5日にはクレタ島でハイカー2人が死亡しているのが発見された。 コルフ島を訪れた人々は観光客はリスクを理解し、予防策を講じていると話していた。 コルフ島を訪れた観光客 「太陽の下を歩くのは非常に危険だが、安全を保つためには日焼け止めを塗り、水をたくさん飲む必要がある」 「今日のような太陽のおかげで非常に暑い。この暑さで1人が亡くなったと聞いた」 今月、ギリシャのビーチや古代遺跡などでは観光シーズンが始まったばかりにもかかわらず、40度を超える高温を記録した。ギリシャ赤十字の担当者は、休暇中の観光客の多くがリスクを認識していなかったと指摘する。 ギリシャ赤十字 イオアナ・フォトプロウロウさん 「観光客は自分たちの体調にとても自信を持っていて、健康であれば、自分の限界を超えられると信じていて、何度も自分の限界を試している」 この他シキノス島では73歳と64歳のフランス人女性2人と、アモルゴス島では59歳の米国人1人が行方不明のままで、救助隊が捜索を続けている。