建築家と兼業で銭湯付きシェアスペースを運営。銭湯ぐらし代表加藤優一の仕事術
敏腕クリエイターやビジネスパーソンに仕事術を学ぶ「HOW I WORK」シリーズ。今回お話を伺ったのは、建築家で株式会社銭湯ぐらし代表の加藤優一さんです。 建築家と兼業で銭湯付きシェアスペースを運営。銭湯ぐらし代表加藤優一の仕事術 加藤優一 建築家。銭湯付きシェアスペース「小杉湯となり」や銭湯つきアパートを運営|株式会社銭湯ぐらし代表取締役|東北芸術工科大学専任講師|一般社団法人最上のくらし舎共同代表理事|書籍『銭湯から広げるまちづくり/学芸出版社』発売中。 加藤さんは、東北芸術工科大学の教員、株式会社銭湯ぐらしの代表、一般社団法人最上のくらし舎理事の三足の草鞋を履く建築家。 山形県と東京の2拠点生活を忙しく送る加藤さんですが、毎日欠かさず銭湯に足を運ぶほどの銭湯愛好家でもあります。 そんな加藤さんに銭湯を仕事にすることになった経緯や、多拠点で働くコツなどを伺いました。
加藤優一さんの一問一答
氏名:加藤優一 職業:建築家・大学教員/株式会社銭湯ぐらし代表取締役・東北芸術工科大学専任講師・一般社団法人最上のくらし舎共同代表理事 居住地:東京都高円寺・山形県(2拠点) 現在のコンピュータ:MacBookPro 現在のモバイル:iPhone 現在のノートとペン:コピー用紙とぺんてるサインペン 仕事スタイルを一言でいうと:暮らしの延長で働く
たまたま寄った小杉湯から兼業がはじまる
──東北芸術工科大学の教員、株式会社銭湯ぐらしの代表、一般社団法人最上のくらし舎理事の3つの肩書きがあります。どのような経緯で、3足の草鞋を履くことになったのでしょうか? 2016年にオープン・エーという設計事務所に入社後、2018年に銭湯を起点にまちづくりを行う株式会社銭湯ぐらしを設立して、地元の山形県にも空き家再生を主な事業にする一般社団法人最上のくらし舎を立ち上げました。 暮らしの延長で仕事をするとルールを決めており、銭湯の会社は住んでいる地域、山形の会社は実家に帰省する延長で立ち上げました。 ──銭湯を仕事にしている加藤さんですが、どのような経緯で仕事になったのでしょうか? 小杉湯と加藤さんの関わりを教えてください。 私の出身である山形県は各市町村に温泉があり、小さいころから親と銭湯に通っていました。上京して仕事に疲れ果てていたころ、自宅から近場の銭湯を検索したら「小杉湯」が出てきました。 それが小杉湯との出会いです。小杉湯の3代目平松佑介と知り合い、僕が設計やまちづくりをしている話をしたら、小杉湯が所有している隣の空きアパートを活用してほしいという話になりました。 そこから、空きアパートを1年間活用することになり、銭湯付きアパートとしてリブランディングして、高円寺に住んでいる十人十色のクリエイターに住んでもらったんです。 1年間のアパートで暮らしてよかったのが、まさに毎日銭湯に入る暮らしそのものでした。 1日1回はデジタルデトックスをして頭の整理をしたり、体を癒したりして、自分と向き合う時間が取れることが生活にも仕事にもいい影響がありました。 この1年間で得た気づきを、より多くの人に伝えるために、アパート解体跡地にシェアスペースつくったらいいんじゃないかというアイデアから「小杉湯となり」の企画が生まれました。