【フィギュア】満身創痍の〝あずしん〟 パートナーに感謝伝える「MVPは梓沙ちゃん」
フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第4戦NHK杯最終日(9日、東京・国立代々木競技場)、アイスダンスの〝あずしん〟こと田中梓沙、西山真瑚組(ともにオリエンタルバイオ)が、パートナーに感謝の思いを伝えた。 田中がシーズン前に右ろっ骨を痛めた影響で、今大会の出場可否は直前まで悩んだという。西山は「(田中は)東日本(選手権)のフリー当日からものすごく痛みがあったと言っていた。NHK杯に出られるか不安だという話を受けて、先生たちと本当にたくさん話をした」と回想。満身創痍の中だったが、この日のフリーダンス(FD)では92・12点をマークし、合計151・27点だった。 演技後の田中は「NHK杯のために(拠点のカナダから)日本に帰国した時は、本当にフリーまで滑り切れるかなという不安の方がすごく大きかったけど、今無事に滑り終えることができてホッとしている」と安堵の表情を浮かべた。 直近も思うように練習を積めず、西山が1人で練習する機会が多かった。田中は「頑張っていることはわかっていたので、ちょっと申し訳ないなという気持ちと、ギリギリまで真瑚くんが頑張っていたので、自分もちょっと前向きにならないとという気持ちだった」と振り返ると、西山は「梓沙ちゃんの決断、今滑り切ったこと、昨日、今日のMVPは梓沙ちゃんだなと思っている」とにっこり。ともに率直な思いを伝え合った。 第一関門をクリアしたとはいえ、ここで満足するつもりはない。田中は「自分のコンディションを合わせられなかったのはやっぱりちょっと悔しい」と顔をしかめ、西山も「今度こそはちゃんと万全な状況で『やったよ』という点数と演技ができたら」とリベンジを宣言。今大会の経験を未来につなげていく。
東スポWEB