会見する小里泰弘農林水産相＝2日、東京都千代田区

小里泰弘農林水産相は2日の就任会見で、過去に週刊誌で女子大生と愛人契約を結んでいたと報じられたことについて問われると、「閣僚としてしっかりと緊張感を持って職務を遂行していきたい。その一念であります」と答えるにとどめ、詳細についての明言を避けた。小里氏は令和元年12月に発売された週刊新潮で、会員制ラウンジで知り合った女子大生と愛人契約を結び、手切れ金300万円を請求されたなどと報じられていた。記事内で、小里氏は「わからない」などと述べ、事実かどうかについての詳細を語らなかった。 【石破新内閣の顔ぶれ】村上誠一郎氏、武藤容治氏、三原じゅん子氏ら初入閣は13人 こうした状況を踏まえ、2日の就任会見では、記者から「改めてこの問題（報道）について説明をいただきたい」と質問された。 一方、小里氏は今後の農政方針について、「第一に食料安全保障の強化を図る」と強調し、「初動の5年間を農業構造転換集中対策機関と位置付けて、集中的に計画的に当たっていく」と抱負を述べた。 また、需要に応じた目安を示して生産量を絞る現行の「コメの生産調整」については、「将来に渡り安定して運営ができる水田政策の在り方をあらかじめ示せるよう、総合的に検討する」と話し、今後の見直しも示唆した。 さらに、米価下落で所得が減少する農家に対する「直接補償（直接支払い）」の導入にも意欲をみせた。小里氏は「あらゆる先入観を排して、総合的に農家が意欲を持って農業に従事して生産を高められる、農家の所得向上につながる政策を模索する」と述べ、コメ以外の生産農家に対する所得向上支援も検討する方針を明かした。