【金鯱賞】ドゥレッツァ連勝伸ばすぞ!天皇賞・春へ向け 尾関師前向き「中京対応しやすい」
「金鯱賞・G2」(10日、中京) 春の中京競馬開幕を告げる伝統の一戦。今年の注目は昨年の菊花賞馬ドゥレッツァだ。昨年、未勝利戦から破竹の5連勝で最後の1冠を勝ち取った現4歳世代の雄が、春のG1戦線へ向け好発進を目指す。 名古屋の競馬ファンに春を告げる役目を引き受ける。昨年の菊の王者が桶狭間の開幕戦へ堂々の遠征だ。菊花賞を強気の先行策で3馬身半差で圧倒したドゥレッツァが春に定める目標はもちろん天皇賞・春。足掛かりとして中京の中距離戦を選んだ。 距離は本番と隔たりがあっても大阪杯がG1に昇格する前は同距離で主要前哨戦だったことを考えれば、そうとっぴな発想でもない。尾関師はファン目線も大切にする理論派。「天皇賞・春へのイメージで進めると間をある程度取って臨めた方がいい。理想は京都記念でしたが、馬の回復が少し遅れたこともあって」と説明も明解だ。 焦らず馬本意で進めたかいもあって、仕上がりに不満ない。2月上旬の入厩から約1カ月、しっかり乗り込めた。1週前だった28日の美浦Wはスタンド前から長めを乗り込む単走で6F83秒0-36秒9-11秒2の好時計をマークした。「戻ってから力み加減なところがあって、長めから単走。時計も含めて良かったですね。菊花賞の反動は大きかったですけれど、今は体もふっくらした感じ。中京は2000メートルの中でもタフな方。そういう意味では対応しやすいと思います」とトレーナーは前向きだ。 59キロの負担重量が唯一気になるところだが、目標のG1タイトルを獲得するためには、あっさりクリアしたい。菊花賞馬の実力を存分に披露し、連勝を伸ばしてみせる。 〈1週前診断〉美浦Wで6F83秒0-11秒2(仕掛)。長めを意識させながら乗り込んで、ひと追いごとに動きは良化。この日は馬場の大外に持ち出すと、うなるように一気にはじけた。次週の1本できっちりと仕上がる。