豪CPI、10月は前年比+2.1%で横ばい コアは伸び加速
[シドニー 27日 ロイター] - オーストラリア統計局が27日発表した10月の消費者物価指数(CPI)は前年比2.1%上昇と、伸び率は前月から横ばいで3年ぶりの低水準にとどまった。市場予想の2.3%を下回った。 政府の補助で電気料金と家賃が下落した。 一方、コアインフレ率の指標として注目されるCPIの中銀トリム平均値は、前年比3.5%上昇と前月の3.2%上昇から加速し、物価上昇圧力の根強さを示した。オーストラリア準備銀行(中央銀行)が目標とする2─3%からの乖離が拡大し、利下げのハードルが上がった。 CPIは前月比では0.3%下落した。 このCPI統計は、中銀の主な懸念材料となっている一部のサービス価格の最新動向が反映されていないため、金融政策への影響は限定的とみられている。 市場は中銀の利下げ開始時期について、来年5月まで確率は低いとみている。市場が織り込む12月理事会の利下げ確率は14%にとどまっている。中銀は過去1年間、政策金利を据え置いてきた。 CPI統計に市場の反応は限定的で、豪ドルは0.6474米ドルとほぼ横ばいで推移している。 10月の電気料金は連邦政府と州政府の補助金により前月比12%下落し、家賃も0.3%下がった。