小3、合格率32%の危険物取扱者試験に合格 さらなる難関めざす
ガソリンや灯油などの引火性液体を扱える危険物取扱者乙種第4類の国家試験に、島根県安来市立十神小学校3年の竹内一吹(いぶき)さん(8)が合格した。6月の試験で合格した姉の一華(いちか)さん(11)=十神小5年=に続く快挙。姉妹はすでに合格している母の愛美さん(36)とともに、さらに難しい甲種の資格取得を目指すという。 乙種第4類の試験では、危険物に関する法令、基礎的な物理学と化学、危険物の性質などが問われる。昨年度の合格率は全国で32・0%、8歳以下の合格者はゼロで、過去10年では10人いるが県内はいない。 一吹さんの家族は、危険物取扱者試験に挑戦を続けている。岡山市の祖父が乙種第4類を受けると知り、一華さんも受験を決意。その影響で一吹さんと愛美さんも受験。愛美さんは初挑戦で合格し、一華さんが3度目、一吹さんが10月にあった4度目の試験で合格した。 勉強好きという一吹さん。大人向けのテキストや問題集を使い、愛美さんの指導を受けながら学んだ。 12日に松江市で表彰式があり、一吹さんは試験実施を委任されている消防試験研究センターの吾郷朋之・県支部長から免状と表彰状を受け取った。「4回目で受かったからうれしい。(家族が)みんな受けているから頑張ろうと思った」 愛美さんは「自分のレベルよりはるかに難しいものを解いて、今回結果も出たので自信につながったと思います」と話す。 すべての危険物の取り扱いができる甲種の試験に3人そろって合格するのが目標。受験には乙種の4種類以上の免状の取得が必要で、すでに勉強に励んでいるという。(垣花昌弘)
朝日新聞社